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京都ぎらい (朝日新書) / 井上章一

公開日: : 最終更新日:2019/02/22 読書

京都ぎらい (朝日新書) 京都ぎらい (朝日新書)
井上章一
朝日新聞出版 2015-09-11
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★★★☆☆(ネチネチした文体がすばらしい)

2016年の新書大賞第一位ということですが、そんなに売れたのでしょうか。

京都市生まれではあるが、京都生まれでないという鬱屈した感情をお持ちの著者が、ネチネチと(いや宇多宇多とというべきか)生粋の京都人に対して洛外人としてイヤミを綴った本。

京都以外の人間に対しては京都人としての感想を持ったりと、なかなか複雑な感情をお持ちです。

山科に対しても、「あんなとこ京都と違う、東山が東に見えないじゃないの」という京女の言葉を紹介。これを京都人の中華思想と言うあたり、結構的を射ていますね。私も中京区、左京区、山科区に住んだことがありますが、左京区、山科区はいわゆる京都らしさが薄く、特に山科は違いましたね。

銀座は最初伏見にできたのを洛中に移し、やがて駿府を経て、東京に銀座ができたのだというのは初耳でした。

京都の寺は 14,5世紀から宿屋を始め、庭園を整備し、精進料理に”偽肉”料理を編み出したのもそのためかもという仮説はおもしろいです。で、信長が本能”寺”で討たれるわけですね。

イチバンおもしろかったのは、京都の寺が徳永3代によって整備され、豪奢に作り上げられたこと。案外品のないようなところが散見されるのはその名残りなんですね。

その後、明治政府が寺地を取り上げて江戸時代の 1/10 程度に縮小されたところが多かった(清水寺など)とか。

後書きで、京都では「し」が「ひ」と発音されることをしつこくネチネチと書いてはります。七条(しちじょう)を京都人は「ひちじょう」とか「ひっちょう」とおっしゃる、とか。じゃあ、あなたの名前は「いのうえひょういち」とお呼びするんでっかと、と言いたくなりました。

以前、TV の書籍紹介コーナーでご本人が登場していたのを観ました。

この本のほかに『パンツが見える』という自著のお話もされていました。

こちらは、ちょっと前の中国では女性がスカートをひらつかせながら自転車をこいでいた(今は見ないそうだが)ことに触れ、日本でも昔はそうだったが、いつ頃から見られなくなったかという文化的考察を述べた本らしい。

要するに「パンツが見えることを恥ずかしく思うようになった」のはいつか、なぜかということですね。

私は読んでいませんが、白木屋事件とか小川ローザとかいろいろネチネチと書いてあるんでしょう。

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