未来年表 人口減少危機論のウソ / 高橋洋一(2)
公開日:
:
最終更新日:2019/01/03
読書
扶桑社 (2018-11-02)
売り上げランキング: 653
★★★★☆
前回の記事「未来年表 人口減少危機論のウソ (扶桑社新書) / 高橋洋一」の続きです。
年金問題についてですが、政府の言う「年金制度は破綻しない」という根拠を著者は述べておられます。
保険数理という基礎理論に基づいて運用するので、「収入=支出」が守られるように原則に従えば破綻しないわけです。
まあ、天下りしたトップの役人がゴーン的な収入を得ていればヤバいですが、現在はその分も支出に含めているので大丈夫。
我々受給者としては払った分より自分がもらう分が少ないのであれば「年金は破綻」していると直感的感じるので、そのギャップがいつも問題になるわけですけどね。
*
保険数理という基礎理論に基づいていなかった厚生年金基金はすでに滅びましたが、これは著者はずいぶん前から予想していたとのこと。
厚生年金基金は 2012年時に 581基金ありましたが、そのうち 366 に社保庁など国家公務員の OB が天下りしていたそうです。366人(以上)のゴーン!
それ以前に社保庁時代に年金の出入金の管理が全くできていなかった問題がありましたが、責任者をちゃんと処罰していないことは再発を防ぐためには大失策なんですね。
根本的に一から始めるのがいいと思いますけど。
たとえば、
- AI で保険数理を徹底させる
- これから生まれた人は各年齢別(出生年度別)の年金制度を作って独立して運用する
- 不足分は直接税で補填する
などがいいかなと思っています。1と3はこの本でも唱えられていますが、2は触れておられませんね。
続きはまた次回。^^
###
関連記事
-
-
邪眼鳥 / 筒井康隆
邪眼鳥 (新潮文庫) 筒井 康隆 新潮社 1999-10 売り上げランキング :
-
-
世界でいちばん!日本経済の実力 / 三橋貴明
世界でいちばん!日本経済の実力 三橋 貴明 海竜社 2011-08 売り上
-
-
西遊妖猿伝 大唐篇(1) / 諸星 大二郎
西遊妖猿伝 大唐篇(1) (モーニングKCDX) 諸星 大二郎 講談社 20
-
-
嘘だらけの日米近現代史 (扶桑社新書) / 倉山 満
嘘だらけの日米近現代史 (扶桑社新書) 倉山 満 扶桑社 2012-09-01
-
-
東大のディープな日本史 / 相澤理
★★★☆☆ 以前の記事で「東大のディープな日本史2 / 相澤理」を紹介しましたが、今回はそ
-
-
世界の超富裕層だけがやっているお金の習慣 / 岡村聡
★★★☆☆ 最後の略歴で知りましたが、岡村聡さんは灘校出身。私の20年あとの後輩みたいです
-
-
記憶を確実なものにしてくれる IT ツールを一挙に紹介してくれる本
仕事脳を強化する記憶HACKS(ハック) ~ITツールを駆使して”第2の脳”
-
-
万年筆 (平凡社カラー新書) / 梅田晴夫(2)
★★★☆☆ 以前の記事「万年筆 (平凡社カラー新書) / 梅田晴夫」の続きです。 著
- PREV
- 生命保険の支払いの荷が降ろせそうな年頃
- NEXT
- 2019年初詣







