サピエンス全史 / ユヴァル・ノア・ハラリ
公開日:
:
読書
河出書房新社
売り上げランキング: 275
★★★☆☆
長かった割にそんなに目新しいことは書いてなかったのですが、それは私が橘玲など他の人の本を読んでいたからと思います。
ホモ・サピエンスが現生人類の中で競争に勝ったのは「認知革命」によって抽象的思考ができるようになり、自らが作り出したフィクション(虚構)を集団で共有できるようになったから。
その後「農業革命」、「科学革命」を経てすべての生物の中で優越種になり、3つの虚構(貨幣、帝国、宗教)の力をうまく利用して確固たる地位を築いているというのが著者の歴史観です。
私が面白いなと思ったのは、サピエンスは小麦を選択して栽培することで多くのものを得たが、それと引き換えに小麦の奴隷(奉仕者)という立場に陥っているという指摘。
著者はユダヤ人なので米(水稲)のほうが小麦やトウモロコシに比べ連作障害をきたさないので効率的ということは書いていませんが、米としても奴隷になるのは同じですもんね。
まあ、知識の整理になって面白い本だとは思いました。
もっと短くまとめてくれるととてもありがたいのですが。
###
関連記事
-
-
世界は邪悪に満ちている だが日本は…… / 日下公人 高山正之 (2)
世界は邪悪に満ちている だが日本は……。 (WAC BUNKO 230) po
-
-
「日本の敵」を叩きのめす! / 上念司&倉山満 (2)
前回の記事「「日本の敵」を叩きのめす! / 上念司&倉山満」の続きです。 アメリカは他
-
-
日本人だけが知らない「本当の世界史」 / 倉山満
日本人だけが知らない「本当の世界史」 (PHP文庫) 倉山 満 PHP研究所 2
-
-
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド / クリスティー・シェン, ブライス・リャン(5)
★★★★★(もう60歳超えたのでアーリーリタイアできないじゃないか) 昨日の記事「FI
-
-
「24のキーワード」でまるわかり! 最速で身につく世界史 / 角田陽一郎[2]
★★★☆☆ 以前の記事「「24のキーワード」でまるわかり! 最速で身につく世界史 /
-
-
お坊さんはなぜ領収書を出さないのか (宝島社新書) / 大村 大次郎
お坊さんはなぜ領収書を出さないのか (宝島社新書) 大村 大次郎 宝島社 201
-
-
シゴタノ!手帳術―クラウド&スマホ×アナログ手帳で人生を楽しく自由にする方法 / 倉下忠憲, 北真也
★★★☆☆ 「ほぼ日手帳」とクラウドツールを使って、仕事だけでなく人生を楽しく管理する
-
-
気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57 / 阪本 啓一
気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57 阪本 啓一 日本
-
-
変見自在 オバマ大統領は黒人か / 高山正之
変見自在 オバマ大統領は黒人か (新潮文庫) posted with amaz
- PREV
- ロシアより愛をこめて / ウラジミール・シャフラノフ・トリオ
- NEXT
- さよならパヨク / 千葉麗子







