Victor SX-7 の思い出
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オーディオ

1973年に日本ビクターから売り出された 幅355x高さ635x奥行322mmの密閉型スピーカー。
昔のスピーカーは左右対称ではなかったのでちょっと違和感がありますよね。
1本 79000円。バスの運賃が 40円の時代です。
当時は高くて買えなかったのですが、発売31年後の 2004年に私はハードオフで 2本 8000円で買えました。
重たいのを持って帰ってアンプに繋いでみると、ナローレンジで高域はほとんど聴こえないのでアッティネーターを最大にしたが、それでも弱い。
低域は 30cmウーファーのくせに密閉型だからかこれもたいしてよくない。
よく言えばカマボコ型、悪く言えばラジオの音(ラジオのほうが小さい分優れている)。
ちょっと前にハードオフに引き取ってもらいました。
ところがこのシリーズ(SX-3、SX-5、SX-7)やその後継機種はクラシックファンに大いにウケたのです。
高域の聴こえないジジイにしか売れなかったという人もいましたが。
本日なんでこのスピーカーのことを書こうと思ったかというと、「オーディオスピーカー最低の音?」VICTOR SX-3 というブログを読んだからです。
SX-7(3ウェイ)の末弟である SX-3(2ウェイ)の周波数特性は

ツィーターの受け持ち領域の 2KHz 以上はダラ下がりになっており、ブログ主は史上最低と呼んでいます。
システム全体の周波数特性を見ても、今どきのフルレンジスピーカー(〇〇デンキで 1個数百円で売っているもの除く)よりひどいじゃないですか。
私の持っていた SX-7 は 5KHz 以上をツィーターに受け持たせているのですが、そこもたぶんこんな感じで急落しているのではないかと思わせる寂しい高域でした。
これでは確かにクラシックしか聴けません(クラシックファンは怒らないように)。
SX-5 を持っていた友人は「弦楽器がきれいなんだよ~」と言ってましたが、ジャズやポップスについては何も言ってませんでした。
しかし、SX-3 のグラフ(上)を見ると意外に低域はがんばっていますね。それより大きな SX-7 がここまで再生していたようには思えないくらい。
でも、上のブログ主は低音の量は褒めているものの、質が最低と言っています。制動の効かない醜い低音とのことです。
普通密閉型にすると制動はアップして弾むような低音になるものなのですが、密閉でもダメダメなということはよっぽどひどいウーファーということなんでしょう。
とにかく、この SXシリーズ、異常に人気があったのはなぜなのか、未だに不明です。
雑誌の提灯記事のためかルックスのためか。
誰か教えて。
今のようにインターネットがあればまず売れてなかったのでは?
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