チャンネルセパレーションについて
公開日:
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最終更新日:2021/02/20
オーディオ
久々のオーディオネタ。
チャンネルセパレーションについて
チャンネルセパレーションというのはステレオ再生において、左右のチャンネルの信号の混線具合を示す概念。
片方のチャンネルのみに 0dB(量がゼロということではなく、減衰なしの大出力)が出力された場合に、本来出力のないはずのもう一方にどれくらいの出力が見られるかというもの。
もし -100dB の出力が見られたら、0-(-100)=100 dB のチャンネルセパレーションということになります。
ステレオ半導体アンプではだいたい 80-110dBくらいのものが多いです。
これを改善するにはアンプをモノラルアンプ(左右別々のアンプを用いる)2台に変更するのですが・・・
LP 聴いたら意味がない
LP を聴くときによく使われる MCカートリッジのチャンネルセパレーションは 25-30dB 程度と非常に悪いので、アンプのそれは 80dB でも 100dB でも 125dB でも問題になりません(無視できるほどの差)。
モノラルアンプを使って LPレコードを聴くのにはもっと別の理由が必要なようです。^^
チャンネルセパレーション向上を理由に高額の機器を勧めてくる店員やボケかけた友人(オーオタ)の話を真に受けてはいけません。
ステレオスピーカーのチャンネルセパレーションはもっと悪い
左右のスピーカーを数m 離しただけでは、右の耳は右のスピーカーだけを聴いているのではなく、左のスピーカーからの音もかなり拾っています。
つまり、MCカートリッジのチャンネルセパレーションより悪そうです。せいぜい 10-20dB?
逆オルソン方式(下図)にセッティングすると多少改善しますが、焼け石に水でしょう。
いわゆる波動スピーカー(波動の意味が不明ですが、心理的あるいは占星術的なものでしょう)のようにキャビネットの左右の側面にスピーカーをつければもっと改善しますが、低音の回り込みにより音楽のバランスが崩れそうです。
となると、究極の改善方法はスピーカーで聴いたらダメ・・・ヘッドフォンを使え ということになりますね。
ではチャンネルセパレーションが問題になるのはヘッドフォン使用のときのみのはず
その割にヘッドフォンがモノラルアンプ対応になっているものは見たことがありません。
どういうものかというと、左右それぞれからコードが伸びてコードの先に2つの独立した端子がついているもの(下の想像図)です。
内部が左右独立になっているヘッドフォンアンプも少ないようです(ステレオ用のヘッドフォンアンプを2つ買って片方の入力ピンを左右逆にすればいいのですが)。探せばあるにはありますが、ヘッドフォンプラグをさす端子は共通のもの(1組しかない)が多いですね。
これはいったいどういうことでしょうか。
チャンネルセパレーションが本当に音質的問題であるなら、左右独立のヘッドフォンやモノラルタイプのヘッドフォンアンプが存在するはずなのですが。
つまり、チャンネルセパレーションうんぬんはメーカーにより商売上作り出された真っ赤な嘘ということなのではないでしょうか。
ちなみに、ヘッドフォンを使った場合も骨伝導があるため、チャンネルセパレーションはせいぜい 70dBどまりという話があります。
結論
- アンプなどのチャンネルセパレーションの値はほぼ無視してOK
- チャンネルセパレーションだけを理由にステレオアンプをモノラルアンプに買い替えるのは無意味
- 高価で電気代がかかり(他の機器の電源電圧も振り回す?)、場所をとりがちなモノラルアンプを使うにはチャンネルセパレーション以外の理由が必要
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