アジアの覇者は誰か 習近平か、いやトランプと安倍だ! / 宮崎正弘, 石平
公開日:
:
読書
アジアの覇者は誰か 習近平か、いやトランプと安倍だ! (WAC BUNKO 281)
ワック (2018-08-22)
売り上げランキング: 284,808
★★★★☆
2018年8月に出た本。その頃のアジアの情勢がよくまとまっています。
石平さんは百田尚樹さんとのビデオでは、声が大きいわ、脱線するわ、人の話に割り込むわ でなかなか厄介な人だなあという印象ですが、北京大学を出たエリートで、天安門事件を機に日本に亡命し帰化した人です。知識は半端ない。
この本では宮崎さんとの対談を文章にまとめているので、上記のような支離滅裂なカオス状態になっておらず、読みやすいです(宮崎さんも福島香織さんと出演している番組では、しょっちゅう人の話に割り込むのだけれど)。
この本にはトランプは、「台湾カード」を一番効果のあるときに使うと書かれており、米国が台湾を独立国として扱うことを指していますが、これは今月ついに実現しましたね。
「習近平は頭が悪い」とか「その取巻きは能力がないのにおべっかがうまいやつしかいない」とか書いていて、なかなかハートウォーミングです。
一番賢いのは習近平を操っている王岐山でしょうけど、王岐山自身も相当恨みを買っているので、習近平のあとのキングメーカーになれるかは難しいですね。
南沙諸島などの人工島はチョークポイントになっておらず軍事的意味は小さいとも書いてあります。艦のように動けないため、攻撃すればすぐに消滅ないし機能停止にできるので。
毛沢東の息子の毛岸英が朝鮮戦争で死んだ話が載っています。
私のこれまでの理解は「中国人はチャーハンが大好き。毛岸英がチャーハン作っていた煙をめがけてアメリカ軍が爆弾を落としてくれたので」というジョークによるものでしたが、この本によると実際は少し違うようです。
毛沢東は毛岸英に軍籍がないので朝鮮戦争に送り出しハクをつけようとしました。
司令部の中にいるように命令していたが、ある日金日成から彭徳懐司令官あてに鶏卵が贈られてきたとか。
毛岸英はトンネルの中で一人で食べようと調理していたら煙が結構たくさん発生し、それを見つけたアメリカ軍機が軍隊がいると判断し爆弾を投下したとのことです。
中国人が喜んだのは本当で、彭徳懐は毛沢東から逆恨みされたとのこと。
それにしても金日成がもともとの原因だったとは知りませんでした。
###
関連記事
-
-
患者の流れが劇的に変わる / 影浦 誠士
患者の流れが劇的に変わる インターネットマーケティングの極意―歯科経営を成功
-
-
せめて25歳で知りたかった投資の授業/ 三田紀房&ファイナンシャルアカデミー
★★★☆☆ 『ドラゴン桜』、『アルキメデスの大戦』などの作者である三田紀房さんは、投資マン
-
-
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド / クリスティー・シェン, ブライス・リャン
★★★★★(すげえ) まだ半分読んだところですが、久々に感心しました。 四川省の
-
-
韓国と日本がわかる最強の韓国史 / 八幡和郎
★★★★☆(よくわかる) 八幡和郎先生の朝鮮半島史。 地図もところどころに挿入されて
-
-
1日1時間で1万円稼ぐFX投資入門 / Mayuhime
1日1時間で1万円稼ぐFX投資入門 posted with amazlet a
-
-
読むクスリ〈14〉 / 上前 淳一郎
読むクスリ〈14〉 (文春文庫) 上前 淳一郎 文藝春秋 1993-12
-
-
指揮者の名盤 / 本間 ひろむ
指揮者の名盤 指揮者の名盤 50人のマエストロを聴く (平凡社新書) 本間 ひ
-
-
韓国と日本の歴史地図―民族の源流をたどる / 武光 誠
韓国と日本の歴史地図―民族の源流をたどる (プレイブックス・インテリジェンス)
-
-
サブプライム後のマネー経済入門 / 藤田 勉
サブプライム後のマネー経済入門 (Mainichi Business Books
-
-
宇宙で一番美しい周期表入門 / 小谷太郎
宇宙で一番美しい周期表入門 (青春新書インテリジェンス) posted wit