日本人だけが知らない「本当の世界史」古代編 / 倉山満(4)
公開日:
:
最終更新日:2022/09/21
読書
昨日の「日本人だけが知らない「本当の世界史」古代編 / 倉山満(3)」の続きです。
ギリシャについて書くのを忘れました。この本の帯に書いてある重要なテーマなのに。
なぜ欧米人は古代ギリシャを自分たちの祖先だと言うのか。血統的にはなんの関係もないのに。
古代ギリシャは古代で終わった国です。
現在のギリシャは近代に入ってできた国です。
現在のギリシャ国民は古代ギリシャ人とは人種的に全然違う人たちです。
いわば過去の他人の遺産を観光資源にしてちゃっかり儲けているだけの人たちです。
その遺産(遺跡)も他の文明の残した遺産と比べるとそんなに大したものとは言えません。
では,なぜ欧米人が縁もゆかりもない古代ギリシャにシンパシーを感じるのか、自分たちのルーツと勘違いするのか。
それはギリシャがあの大国ペルシャに勝ったことがあるからと筆者は言います。
それほどペルシャというかオリエントの国々は強大であったということです。
勝ったと言っても自分たちの領土に引きずり込んで撃退したという防御戦であり、相手の国に攻め込んで勝ったわけではない。
このまぐれ勝ちで、「ギリシャすごい、俺たちの祖先だったらいいなあ、いやきっと祖先だろ、同じヨーロッパにあるんだし」と考える人が多くて、ギリシャ&ローマはヨーロッパ人のルーツと感じているのでしょう。
「いや、お前らの祖先はローマを倒した蛮族のほうだろ、フン族にボコボコにされて命からがら逃げてきた あの不潔な集団・・・」と私は思うのですが。
*
ま、それを考えると防御戦でなくオリエントへの遠征を行って連戦連勝であったアレクサンダー大王はケタ違いにすごいですね。
彼は特別です。大谷翔平です。
現在の欧米人はこちらを祖先としたいのでしょうが、残念ながら彼は子孫を残さず亡くなったので、したくてもできないのかな?
関連記事
###
関連記事
-
-
神霊の国日本―禁断の日本史 / 井沢 元彦
神霊の国日本―禁断の日本史 (ワニ文庫) 井沢 元彦 ベストセラーズ 1998
-
-
中国崩壊で日本はこうなる / 宮崎正弘、大竹愼一、加藤鉱
中国崩壊で日本はこうなる posted with amazlet at 18.
-
-
ローマ・カルタゴ百年戦争 / 塚原富衛
★★★☆☆ ローマ・カルタゴの百年戦争(ポエニ戦争)の歴史を簡潔に1冊にまとめた本。塩野七
-
-
沈没ニッポン再浮上のための最後の方法―軍学者が語る! / 兵頭二十八
沈没ニッポン再浮上のための最後の方法―軍学者が語る! 兵頭 二十八 PHPエディ
-
-
逃げて勝つ 投資の鉄則 大負けせずに資産を築く10年戦略/ 田中 泰輔
★★★★☆(すばらしい良書) 2020年11月に出た本で、比較的最近の情勢まで含まれて
-
-
経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 / 三橋貴明
経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 (アスコムBOOKS) 三橋貴
-
-
バカでも稼げる 「米国株」高配当投資 / バフェット太郎 (2)
「バカでも稼げる 「米国株」高配当投資 / バフェット太郎」の続きです。 アメリカ株(個別銘柄
-
-
一歩先のシゴト力 / 小阪裕司
一歩先のシゴト力 小阪 裕司 PHP研究所 2005-12-19 売り上げランキ
-
-
宇宙気流 / アイザック・アシモフ
★★★☆☆ ハヤカワSF文庫247。 この前、大津市和邇図書館からもらってきたもの。