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逆説の日本史 17 江戸成熟編 / 井沢 元彦

公開日: : 読書

逆説の日本史 17 江戸成熟編 (小学館文庫) 逆説の日本史 17 江戸成熟編 (小学館文庫)

井沢 元彦

小学館 2014-06-06

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★★★★☆

井沢元彦 の「逆説の日本史」シリーズ。

第1章はアイヌの歴史。

アイヌも日本の民族なので、アイヌの歴史も日本史なわけであるが、これまで普通の日本史では征服されるべき人々として断片的にしか扱われていませんでしたね。

井沢さんはここで1章をあてて、松前藩の非道もきちんと書いています。「アイヌ三大蜂起」の話ですね。

老中・松平定信が蝦夷地調査報告書を黙殺した理由にも触れています。

アイヌを差別し教化しようとしなかったわけですが、それでアイヌ文化は保たれたわけです。

逆に韓国は日韓併合により韓国人を差別せずに同じ皇民として扱ったので、彼らの”韓国文化”を破壊してしまい、今恨まれていると。

第2章では尊皇攘夷思想の源流と言える国学思想を、荷田春満、本居宣長、賀茂真淵、平田篤胤ら「国学四大人」の軌跡を通じて説明。

この中で本居宣長の思想こそが独特であり、のちに大政奉還をなしえた原動力としています。

詳しくは本書を。

第3章では「天保の改革」に挑んだ徳川幕府が「祖法大事」の朱子学のために失敗する顛末を披露。

妖怪として有名な鳥居耀蔵も出てきますね。

第4章では「なぜ日本の道路舗装率が中国・韓国などより低いのか?」という命題から始まります。

つまり、馬車を普及させなかった理由です。

スピードや効率を追求せずに、身の丈にあった暮らし、完全リサイクル社会を実現し、貧しいながらも清潔で幸福な暮らしを実現していた江戸時代のすばらしさを披露。

これも目からウロコでした。

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