日別アーカイブ: 2021年9月15日

図説 地図とあらすじでわかる!古事記と日本書紀 / 坂本 勝

★★★☆☆

古事記と日本書紀の違いについての本はこれまでいくつか読みましたが、この本が一番わかりやすいです。

図と地図が豊富で、それが理解を助けてくれます。

古事記は万葉仮名(つまり口語体)で書かれ、日本書紀は漢文(文語体)で書かれているのが形態上の一番の違いです。

古事記が国内(他の豪族)向け、日本書紀が対外国用(チャイナ、朝鮮半島諸国向け)と、目的が違うからですが。

古事記で「やまとことば」を漢字を流用(表意文字を表音文字と使用)して書き写したのが万葉仮名ですが、それをもとに日本人は「ひらがな」、「カタカナ」を発明していくわけです。

そして漢字仮名交じり文に至るのです。

仮名を使用して漢字にルビをふることにより、表意文字である漢字の読み方を規定することができるようになるのです。

さらに訓読みを発明して漢字にやまとことばの意味をもたせることに至るのです。

表音文字と表意文字との有機的組み合わせが最強という真理に到達するのがすごいですね。

表音文字を欠く現代中国語、表意文字を欠くハングルなどでの苦労話は、すでにこの時点で見通していたのかどうかは不明ですが、我々はすばらしい恩恵を受けているのです。

最初の文字と呼ばれるヒエログリフも表意文字ばかりと誤解している人が多いですが、表音文字も含んでいます。そうでないと各ファラオの名前が伝わっているはずがありませんものね。

表音文字と表意文字との組み合わせが最強というか、そうでなければ記述できる言語としては不完全なんですね。

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