肝機能が上昇?
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医療
久々の医療ネタです。
よく画像診断の依頼書の検査目的の欄に主治医が「肝機能が上昇」と書いてくれていますが、「肝機能が上昇」では肝臓がよく働いているということですから健康です。検査の目的にはなりませんね。
「ええこっちゃ! 検査する必要なんてないやん!」とつっこんでおります。
肝機能が上昇しているわけではなく
「肝機能が上昇」ではなく、「肝機能検査での血中酵素値が上昇」が正しいですね。
これを縮めて「肝機能が上昇」ということになったのでしょう。
肝臓がいろいろな原因で破壊された場合には肝細胞に含まれている酵素が血中に放出されます。それで血液検査をすれば酵素値が上昇しているわけです。
肝臓の破壊が高度ですと、肝機能は低下します。上昇とは真逆ですね。
誰が間違えているのか
人間ドックの受診者もこれをよく口にします。
ということは説明している医師が間違って広めているってことでしょう。
ということで、医師のみなさん、間違った言葉を世間に広めないようご注意くださいませ。
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