里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く (角川新書) / 井上恭介 NHK「里海」取材班
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最終更新日:2016/12/01
読書
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里海資本論 日本社会は「共生の原理」で動く (角川新書) 井上 恭介 NHK「里海」取材班 KADOKAWA / 角川書店 2015-07-10 売り上げランキング : 19261 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★★☆☆(里山から里海へ)
里海とは
里海とは瀬戸内海発の概念。
海を中心とした(海+山+川)自然に対して人が手を加えることにより、生命多様性を増した自然を里海と呼びます。
そしてヒトはその「おこぼれ」を受け取るという考え方が里海資本論。
最初は世界で受け入れられなかったのですが、現在は SATOUMI という学術用語になっています。
カキ(貝)、アマモ(海草)などを利用して、海の浄化、作物の肥料などに使うのが典型的な手段として挙げられています。
カキは水質を浄化しますし、アマモは小さな水棲生物の漁礁になるので生物多様性が得られるのです。
里海の問題点
瀬戸内海に限らず、どこの内海(うちうみ)でも波や風などの自然の脅威を防ぎ、山からの滋養を受け取ることができ、里海としての資格を有しています。
瀬戸内海以外の東京湾、伊勢湾、駿河湾、有明海なども里海として発展する余地があります。
ただし、海は世界の海とすべてつながっており、里山が無数にあるのに対し、海は一つしかありません。
ですから世界に常識として広める必要があるわけです。
その意味では里山資本主義より里海資本主義のほうが潜在的な問題が多いのでしょう。
どう発展していくか見守りたい・・・あるいは我々一人一人が関わっていきたい問題ですね。
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