逆説の日本史22 明治維新編 西南戦争と大久保暗殺の謎 / 井沢元彦
公開日:
:
読書
逆説の日本史22 明治維新編 西南戦争と大久保暗殺の謎 (小学館文庫)
小学館 (2019-05-02)
売り上げランキング: 683
★★★★☆
『週刊ポスト』で四半世紀以上にわたって連載中の井沢元彦による日本通史『逆説の日本史』の 文庫版第22巻。
明治時代に入ったと思ったら大久保利通の暗殺で終わり、第6章は補遺。
え、ここで終わりなのかと思いましたが、単行本では 23巻が出ているので一安心。
補遺は今までで通説が変わったりしたことで変更を余儀なくされたところをいくつかあげています。さすがに 1992年から書かれているのでこういうことも起こります。
箸墓古墳(奈良)が卑弥呼の時代に一致するようになったのです。
この墓は倭迹迹日百襲姫命の墓とされていますが、規模が大きすぎるのです。
ということで、これは卑弥呼(卑弥呼は役職名)、つまり一番有名な最後のヒミコの肉体を納めた墓の可能性が高く、魂は伊勢神宮にアマテラスとして祀られたのではないかと。
ヒミコの跡を継いだトヨ(台与)も人名ではなく役職名かもしれないが、最後のトヨの魂は宇佐神宮(大分)の比売大神として祀られたのではないかと。
そこで女系相続(ヒミコ・トヨ)から男系相続(応神天皇)に制度が変わったのだろうと。
つまり邪馬台国は九州にあったが東遷して大和にやってきた。最後のヒミコ、トヨは近畿時代の邪馬台国に君臨していたが、ここで応神天皇による王朝に変わったという説です。
私の信奉する説とは違うのですが、なかなか魅力的な説です。
###
関連記事
-
祗園の教訓―昇る人、昇りきらずに終わる人 / 岩崎峰子
祗園の教訓―昇る人、昇りきらずに終わる人 (だいわ文庫) 岩崎 峰子
-
経済で読み解く豊臣秀吉 東アジアの貿易メカニズムを「貨幣制度」から検証する / 上念司
経済で読み解く豊臣秀吉 東アジアの貿易メカニズムを「貨幣制度」から検証する 上念
-
中国帝王図 / 田中芳樹 狩野あざみ 井上祐美子 赤坂好美 皇なつき
中国帝王図 田中 芳樹 狩野 あざみ 井上 祐美子 赤坂 好美 皇 なつき 徳間
-
80対20のセールスシステム(2) / ペリー・マーシャル
★★★★★ 前回、「80対20のセールスシステム / ペリー・マーシャル」という記事で少し
-
諦めない、諦めさせない。 / 中谷 彰宏
諦めない、諦めさせない。 中谷 彰宏 PHP研究所 2013-07-12
-
FX ほんとうに稼いでいるトレーダーの解体新書 / 杉田 勝
FX ほんとうに稼いでいるトレーダーの解体新書 杉田 勝 青月社 2009-
-
FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド / クリスティー・シェン, ブライス・リャン(3)
★★★★★(30年以上前に読みたかった) 以前の記事の続きです。 ジョブスやゲイ
-
世界は邪悪に満ちている だが日本は…… / 日下公人 高山正之 (2)
世界は邪悪に満ちている だが日本は……。 (WAC BUNKO 230) po
-
FXのチャートがみるみるわかる本
めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った FXのチャートがみるみるわかる本―「
-
かげろう飛脚―鬼悠市 風信帖 / 高橋 義夫
かげろう飛脚―鬼悠市 風信帖 (文春文庫) 高橋 義夫 文藝春秋 2006-