隠れ脳梗塞
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「隠れ脳梗塞」という言葉がひとり歩きしているようです。
「隠れ脳梗塞」=「無症状の微小脳梗塞」という意味に使っているのはいいと思います。
あくまで梗塞(虚血性壊死)が存在すればの話ですが。
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ところが、ドックの医師(特に内科医に多い)では梗塞のはっきりしない慢性虚血性変化まで「隠れ脳梗塞」と言っているようです。
そんなことを言い出すと、高齢者のほとんど病的意義のない白質変化まで全部「梗塞」とされてしまいます。
現に田辺製薬のサイトでは
40代では3人に1人、50代では2人に1人、60代では8割以上に「隠れ脳梗塞」が発見されます。
と書いています。
そんなに「梗塞」はないよ。
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ドック(と薬)で儲けるためにそう言っているのか、どの部分が梗塞でどの部分はそうでないのかわからないのでそう言っているのか、わかりませんが、どちらにしても大問題です。
梗塞という言葉はあくまで壊死巣が見えるときのみに使っていただきたい、と思います。
「なんちゃって脳梗塞」くらいなら許容範囲かも?
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