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人間昆虫記 / 手塚 治虫

公開日: : 最終更新日:2014/04/10 読書

人間昆虫記 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka) 人間昆虫記 (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)
手塚 治虫
秋田書店 1995-03
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この本は 1995年発売ですが、1970-1971年に連載されていたもの。

ちょっと前に WOWOW で実写ドラマ化していた「人間昆虫記」です。

> 人間昆虫記(WOWOW)

手塚先生の暗黒面の作品の一つで、一人の女性が関係した複数の男性(および女性)を奈落につき落としていくというストーリー。

ヒロインの十村十枝子(臼場かげり)は複数の能力を駆使していろんな方面で成功している、いわゆる多芸多才なスーパーウーマンだが、実は他人の才能を完璧に模倣することができるのみ。

彼女に近づいたものは才能を吸い取られ、ボロボロになって捨てられる・・・

アートの世界などではこれに似たことが実際にあるのかもしれません。ただ、それはほかの人からは弟子が師匠を超えたというありきたりの現象に見えるでしょう。

あるいはこれはアメリカを真似して繁栄を築き上げてきた日本(1970年当時は安定成長期)の姿だったのかもしれません。

ラストのカットは石ノ森章太郎風ですね。

人の才能を完璧に模倣するというアイディアは、サンダーバードで有名なジェリー・アンダーソンの 「ジョー90」 (イギリス;1968年)がワタシ的には最初に出会ったものでした。

この作品がその2年後に連載されていたとは知りませんでした。手塚先生があれを観ていたはずはないしねえ。

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