粘液栓 mucoid impaction について
*
ときどき他の人のCT所見で、気管支内にたまった液状物を「粘液栓」と書いておられるのを見ることがあります。
mucoid impaction の字義
粘液栓とは mucoid impaction のことでしょう。
- impaction は「(ギュウギュウに)詰め込むこと」という意味
- mucoid は「粘液様の」ということ
気管支内に単に液がたまっている状態 (mucous deposition? ) ではないですね。
mucoid impaction でない気管支内液貯留
食物塊を誤嚥したような場合は ”mucoid” の定義に反しますね。
あらかじめなにかの原因でできていた拡張気管支内に粘液がたまっても、それは “impaction” じゃないですね。
mucoid impaction の病態
mucoid impaction と言えるのは、たまった粘液の圧力によって気管支が拡張してしまうようなときに限られます。
つまり、「原因=粘液貯留、結果=気管支拡張」であって、「原因=気管支拡張、結果=粘液貯留」ではない。
気管支閉塞が大元の原因
多くは、気管支閉塞という第一の原因が その末梢の気管支内への粘液貯留の原因として存在し、それで粘液が貯留し、そのたまった圧力で気管支拡張という結果を引き起こしたものです。
たとえば、
- 先天性
- 気管支内腔の腫瘍(肺癌・気管支腺腫等)
- 気管支外方からの圧迫(リンパ節腫大、大動脈瘤、心肥大、縦隔腫瘍)
気管支閉塞を欠くものもある
例外として、気管支閉塞がない場合があります。
つまり、粘液の粘稠度がバカ高ければ気管支閉塞がなくても生じるのです。
これは、ABPA、cystic fibrosis など。
膵の IPMN で主膵管が拡張するのと似たような機序でしょうか。
*
うーん、今回はオチはありません。
###
関連記事
-
-
腰椎の圧迫骨折には T1強調画像を
* 腰椎のMRI は多い時で一日に 15件くらい見ていますが、高齢者に多い圧迫骨折の時期判定に
-
-
臨床画像 2017年3月号 Q & Aでおさえる vascular imaging 最重要ポイント
こちらでバックナンバーが買えます(Fujisan.co.jp)臨床画像 2017年3月号
-
-
最低の遠隔画像診断システム
以前ここでひどい遠隔画像診断システムと評した PS●社のシステムですが、今週に入ってかなりのレスポ
-
-
医者が病院から逃げ出すとき / 米山 公啓
医者が病院から逃げ出すとき (ちくま文庫) 米山 公啓 筑摩書房 2008-
-
-
遠隔画像診断事業 売上を3倍伸ばした私の方法
* タイトルはちょっと煽ってみました。^^; 答えはここにも⇒ 日中救急症例を受けられる体制
-
-
遠隔画像診断の起業の心得その2
「勤務医根性を捨てろ」とお話しました。 「何時間勤務したから報酬はこれくら
-
-
バイトのほうが高収入
元ネタ> バイトのほうが高収入?これが医師の実態だ 四半世紀前に大学院生だったころの私は、その
-
-
遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません というか とってはダメです
遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません 今、我々の業界で話題になっているのがこれ。 今度
- PREV
- 無料の遠隔画像診断 (ただしお試し 月5件)
- NEXT
- ゴチになります 2014/4/10 放送分






