城をとる話 (光文社文庫) / 司馬遼太郎
公開日:
:
読書
![]() |
城をとる話 (光文社文庫) 司馬 遼太郎 光文社 2002-11-12 売り上げランキング : 429749 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★☆☆☆
司馬遼太郎の「城をとる話」ですが、ずいぶん前に買っており放置しておりました。
私は司馬遼の小説はあらかた読んでしまっていますが、これは冒頭 1/3 まで読んで中断していました。
どうも司馬さんらしくなく話がいきあたりばったりで、いつもの”全体像を俯瞰”しているような”舞台の明瞭感”がありません。
我慢して最後まで読んでみましたが、うーん。
実話の歴史ならこれはこれでいいのですが、結末も混濁しています。
最後の解説を読んで少し合点がいきました。
これは映画「城取り」の原作のはずだったが、映画の製作を急いでいたため 司馬さんは原案程度しか関わっていません。
映画の発表の1ヶ月あまり前から日経新聞でこの原作の連載が始まったようで、その後半年続いています。
映画と原作ではかなり趣が違い、映画が娯楽痛快時代劇なのに対し、原作小説ではかなり沈痛な時代小説となっています。
プロットも冗漫な部分と性急な部分とが不規則に繋がっており、まるで複数の著者によるリレー小説のような印象です。
ある意味、実験をしたのかもしれませんが。
書評では結構高評価なのですが、司馬遼太郎はこんなものじゃないでしょ。
関連記事
###
関連記事
-
-
里山資本主義 のうなんかしょう
里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) 藻谷 浩
-
-
おもしろくてためになる最新 農業の雑学事典 / 藤岡幹恭、小泉貞彦
★★★☆☆ ブックオフで見つけて買いました。 1999年発刊された古い本ですが、
-
-
清潔はビョーキだ / 藤田 紘一郎
清潔はビョーキだ (朝日文庫) 藤田 紘一郎 朝日新聞社 2001-01 売り
-
-
Momoka Japan 外国人が日本食を食べて感動が止まらない
★★★☆☆ Youtube でいつも観ている Momoka Japan がコミック化したと
-
-
稼げる投資家になるための投資の正しい考え方 -歴史から学ぶ30の教訓- / 上総介
★★★☆☆ 上総介(かずさのすけ)さんという株式投資で成功された人の著書。 というこ
-
-
成瀬は信じた道をいく / 宮島未奈
★★★☆☆ ベストセラーで本屋大賞をとった「成瀬は天下を取りにいく / 宮島未奈」の続編。
-
-
日本人の給料はなぜこんなに安いのか / 坂口孝則
★★★☆☆(思ったより良い) 坂口さんは以前から何冊か読んだことがあり知っていましたが
-
-
ユーチューバーが消滅する未来 / 岡田斗司夫
★★★☆☆(オモシロかった) オタクの帝王オタキングとして有名な岡田斗司夫の未来予測本。
-
-
大前の頭脳 「産業突然死」時代を生き抜く知恵 / 大前 研一
大前の頭脳 「産業突然死」時代を生き抜く知恵 大前 研一 日経BP社