アナログオーディオとデジタルオーディオ
公開日:
:
最終更新日:2022/04/27
オーディオ
1982年に音楽CDが発売されたときから「アナログ対デジタル」という問題が生まれました。
じつはその 4年前の 1978年にソニーが業務用PCMプロセッサー「PCM-1600」発売しているので、プロの録音環境ではすでにデジタル化が進行していたわけです。
しかし、我々のような消費者には音楽CDがデジタル音源との最初の邂逅でした。
当時アナログファンしかいないところにポンと放り出された得体の知れないデジタル。
当然侃々諤々な議論が舞い上がることになりました。
*
いろんな議論があったのですが、今から振り返ると「アナログとデジタル」の指すものをちゃんと理解している人が少なかったので、ハチャメチャでした。
「アナログとデジタル」という対比を「アナログメディアとデジタルメディア」という矮小な対比に解釈している人がほとんど・・・つまり「LP対CD」の戦いと解釈する人が多かったのでした。
ほんとうは「アナログ音源対デジタル音源」という根本のところから考えなくてはいけなかったのです。
それぞれの音源が我々のところに来る方法(メディアなど)によりその対比にはいろんなバリエーションが加わります。
アナログ音源は昔はオープンリールテープに収められていました。それを直接FMで配信したり、LP にして売ったりしたわけです。つまり、FM で送ることのデメリットや LP に書き込むとき&再生するときのデメリットが加わるわけです。
デジタル音源は最初 CDで売られましたが、その後 SACDなども加わり、最終的にはこれらのフォーマットによる制約を撤廃してフラッシュメモリでファイルそのものを売ったり、インターネットで配信したりするようになりました。メモリ媒体や配信なら理論上はマスター音源と同じクォリティのものがロスなく送れます。
アナログ音源は我々のところに届くときは必ず元のものより劣化するのに。
つまりデジタルのほうが配布するのははるかに有利ということで決着がついたのです。
最初のマスター音源も今はデジタルで作られているってことは、音源もデジタル有利と業界が決定しました。
以上からデジタルの圧勝というのは覆せませんが、まだ LP派という宗教信者は根強く生き残っておられます。
*
新たに作られる音源にはすべてデジタルです。テープでなくハードディスクに録音されます。
テープに録られた古いアナログ音源もデジタル変換してハードディスクに保存されていっているようです。
増えるのはデジタル音源ばかり。アナログ音源は減るばかり。
つまり、現代では「アナログ対デジタル」の議論自体がもはや無意味になってしまったと言っていいでしょう。
これは喜んでいいのか悪いのか。
まあ、困るのは評論家くらいでしょうが。
###
関連記事
-
-
【ヤフオク】YAMAHA YST-SW50 サブウーファー 到着
YAMAHA のサブウーファー YST-SW50 です。150円(+送料)で落札。 本
-
-
真空管アンプ 最近の情勢
アマゾンのオススメメールでこんなのが紹介されてきました。 エレキット 6L6GCシングル真空管
-
-
ステレオ 2014年8月号 付録 FOSTEX スピーカー
ステレオ 2014年8月号 音楽之友社 2014-07-19 売り上げランキ
-
-
ダブルバスレフ箱に OM-MF519 を移植
本日、マークオーディオ製フルレンジユニット OM-MF5 を入れていたダブルバスレフ箱(スコット・リ
-
-
パイオニアDVDプレーヤー DV-535 トレイが出るけどすぐ引っ込む
DVDプレーヤー DV-535 は1台誰かに進呈し、もう1台を使っていましたが、トレイが出る
-
-
MJ無線と実験 2019年 9月号
MJ無線と実験 2019年 9月号 posted with amazlet
-
-
これならできる特選スピーカーユニット 2019年版マークオーディオ編: 特別付録:マークオーディオ製8cmフルレンジ・スピーカーユニット (ONTOMO MOOK)
これならできる特選スピーカーユニット 2019年版マークオーディオ編: 特別付録
-
-
DVDプレーヤー DV-535 2台ゲット
* ヤフオクでパイオニアのユニバーサルプレーヤーを2台ゲットしました。 1000
-
-
Alpair7+バスレフ箱
以前から入手していた Alpair7 をヤフオクで入手したバスレフ箱に入れてみました。 箱