テレビに映る中国の97%は嘘である (講談社+α新書) / 小林 史憲
公開日:
:
読書

小林 史憲
講談社 2014-02-21
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★★★☆☆
著者はTV東京の北京支局特派員(2013年まで)を務めた人物。
「第1章:反日デモの最前線-石原慎太郎の妄想が生んだ悲劇」では、反日デモは3つのケースに分かれ、北京のように政府が参加者を動員してやらせる文字通りの「官製デモ」、自発的に集まったデモ隊にガス抜きと称して一定の範囲で許容するケース、青島の黄島区のように、地元政府のコントロールが全く利かないケースがあるようです。
発端となった尖閣諸島問題は中国のホンネでは尖閣諸島には触れたくなかったとしているが、根拠は示していません。
「第2章:中国一の金持ち村-328メートルの高級ホテルから観た異様」では華西村の話。共産党が好きなようにやらせている自由主義経済特区のようなところですが、住民には経済的な階級が3クラスあり、元の村民があとから来た村民や労働者から搾取するというシステムを構築しています。貧富の差がここでも著しいというのはやはり中国人はどこにいっても中国人なんだなと思いました。
「第3章:ワイロとニセモノ-マオタイ酒が象徴する中国社会」ではマオタイ酒のニセモノがマオタイで作られているというカラクリを示しています。
「第4章:チベット族と漢族-仏画を描く青海省の村で」ではチベット族の描くタンカという宗教画が投機目的で買われるようになっている現状が書かれています。
「第5章:中国の臨時従業員-毒ギョーザ事件の犯人が生まれた村で」では呂月庭という犯人の生家を探して取材したときの記録。結局詳しい話はわからずじまい。
「第6章:中朝国境-脱北者収容所までの道」は北朝鮮との国境沿いの村で行われている密輸、誘拐などの話。自発的な脱北のほかに中国人による北朝鮮人誘拐などもあるようです。
*
出版するときにTV東京の社長から文句が出たらしいです。
ということは、まともな本ということでしょう。^^
中国が大好きな日本人にぜひ読んでもらいたい本ですね。
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