異常が無くても「異常なし」と一言で片づけないで欲しい
*
以前、画像診断報告書の参照画像の件で、変な要望をいただくことがある、という話をしました。
http://yiwasaki.com/wp/?p=5745
*
で、今日はもっとひどい話。
全く異常のない症例の画像診断報告書には、部位と所見(=「明らかな異常は指摘できません。」の1行)でいいはずですが、わけのわからないクレームに
「異常が無いとしても、もっと記述を増やして欲しい」
というものがあります。
*
単に見栄えの問題のようです。
参照画像をただのオマケとでも考えている人に多いですが、「診断料払ってるんだからもっと書け」というセセコマシイ根性からではないかと思うときがあります。
ラーメン屋のメニューの写真に比べて実物のチャーシューが少ないと文句をこねるようなもの(・・・ちょっと違うか)。
こちらは一応すべてのコマを見て、全部のコマで異常が認められないのだから、「明らかな異常は指摘できません」でいいじゃないですか。
たくさん書いたら読む方もしんどいし、「読み落とし」もおこるのですが。
*
お互いに忙しいのですから、1行ですめば万々歳じゃないですか。
よほど余裕があるのか、遊びながら医療をやっているのか、ウルオイを求めているのか・・・
少なくともこちらはよけいな仕事をさせられて困ります。
全くナンセンスな話ですワ。
###
関連記事
-
個人ベースの遠隔画像診断[3] / 番外編
遠隔画像診断会社に属さなくても、個人レベルで遠隔画像診断を行うことは可能です、ということを言いた
-
医知悟は Linux では使えない
* 高槻でいつも読影に使っているサブマシン(Windows7 マシン;Vostro)が先週金曜
-
画像診断雑記の更新 8例目
* * * 画像診断雑記、8例目をアップしました。 まあ、よくあるネタです。 興味がある人は
-
青池嚢胞 Aoike’s cyst 再び
昨夜の症例でまた青池嚢胞に会いました。 18歳男性だそうです(前回は 60歳代男性)。
-
遠隔画像診断会社 バイト医師
武士の情けで、どことは書きませんが、ある遠隔画像診断会社の HP にこんなことが
-
ゴーンの初期変化群 Ghon's complex
ゴーンが出廷したとのニュースが街を賑わした昨日、セカンドオピニオンの患者さんが持ってきた胸
-
spared lesion は間違い
* 脂肪肝で、周囲より脂肪浸潤の少ない領域が見られることがあります。 血管支配によることが多
-
とんでもない画像診断システム
前にもいろいろ書きましたが、今回はとんでもない画像診断システムの話。
-
画像診断雑記という別サイトに難聴の症例を載せました
* 画像診断雑記 というサイトも運営しておりますが、この前、元のデータが吹っ飛んでしまい、ちま