マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~ / 三橋 貴明
公開日:
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読書
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マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~
三橋 貴明 扶桑社 2009-09-17 売り上げランキング : 319078 by G-Tools |
★★★★★(じつに面白くためになる)
『カオス・シナリオ / ボブ ガーフィールド 』という本を以前紹介しましたが、どこかで似たような本を読んだなと思い、廊下に積んである本の山を眺めますと、ありました。
三橋貴明の本で、マスコミの欺瞞と問題点を分析し、数理学的統計を元にこれからの展望を披露しています。
『カオス・シナリオ』がアメリカの話でしかも裏話ばかりで体系的要素があまりなく「フーン」で終わってしまい、トホホ感満載で残念なのですが、この本は日本の話で、大事件をもとにしており、マスコミ社会全体(新聞、TV、ラジオ、雑誌、出版社)を細かく分けて分析しているのではるかによくわかります。
内容
で、
- 毎日新聞WaiWai変態報道事件
- 朝日新聞のNHK番組改変問題
- 押し紙問題(真村裁判)
- NHK集団訴訟問題 「シリーズ・JAPANデビュー」に関して
などの大問題が事例として載っているわけですが、これらの事実を全く知らない人もいるでしょう。
これらはマスゴミがかばい合って記事にしなかったので一般の新聞しか読まない読者には知られていません(もちろんTVやラジオでも放送されず)。
- マスゴミがかばい合うと、重要な事実(真実)が起きても知らされない
- マスゴミが記事を捏造してもかばい合えばウソがばれない
ということです。
マスゴミは批判されても「報道の自由、言論の自由に対する冒涜だ」と言って無視していても、これまでは購読料と宣伝料で食っていけたので、態度を改める必要がなかったからです。
法的に何重にも保護され、記者クラブで談合しているくせに、同じ根の他業種の”問題”は口汚く批判するのです。
神の鉄槌参上
ところが、最近(この本が出た以降)は朝日新聞の例の恥ずかしい捏造記事を読売などほかの新聞/TVがたたくようになってきています。
これはインターネットが原因です。
インターネットのニュースは玉石混淆ではあるが、それを自分の目で選別してブログに書く人が増え、そこに別の人がコメントを書くことによって分析、批判、昇華されてさらに拡散していくという”集合知”のプロセスを踏むことにより新聞より上質のニュースソースとなっているわけです。
マスゴミの偏向記事よりはるかに有用なものが得られます。無料で。
その結果、新聞を購読する人が減ります。
インターネットでの広告は費用対効果が計測でき、安価で小回りがきき、迅速、ターゲットが絞れるなど、マス広告にはできない利点がいっぱい。
その結果、マス広告の依頼が減ります。
マスゴミにとって購読料と広告費という2本の利益の源泉が2本とも枯渇していっているわけです。
それで最近は自然と他社の購読者を奪い合うような事態になってきている、と。
ようやく競合他社との正常な”競争”が生まれたわけです。
これはアメリカなど他国では自然な流れであり、もはや止めることはできません。
*
ということで、読むと溜飲が下がってまことに結構な本です。
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