霧隠才蔵 紅の真田幸村陣 / 火坂雅志
公開日:
:
読書
![]() |
霧隠才蔵―紅の真田幸村陣 (ノン・ポシェット) 火坂 雅志 祥伝社 1997-07 売り上げランキング : 428251 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★★☆☆(いまいち)
ワタシの買ったのは祥伝社ノン・ポシェット文庫ですが、カバーのイラストが違います(こちら↓)。
本書は霧隠才蔵シリーズ(『霧隠才蔵』、『霧隠才蔵 紅の真田幸村陣』、『霧隠才蔵 血闘根来忍び衆』)の2作目です。
幸村の九度山幽閉中の末期から、十勇士がようやく揃い、大阪夏の陣の終わりまでを描いています。
ここでの霧隠才蔵は伊賀の一匹狼(だと思っていたら途中で3人の弟子がいることが判明)で、ほかの9人とは少し違う扱い(外様か客将のような関係)になっています。
根津甚八が女だったり、徳川忍びのエースが柳生兵庫助だったりするのが、通常の時代小説とは変わった仕立てになっています。
この本の最後は「花のようなる秀頼さまを鬼のようなる真田がつれて退きも退いたり加護島へ」という俗謡をそのまま踏襲しており、第3作に続くようです。
個人的におもしろいなと思ったのは、四天王寺が東西南北4つある四天王寺のうちの1つ(西)であるという設定。じゃあ、広目天が主なのかなと思いましたが、作者のまったくの創作のようです。
聖徳太子が未来記という預言書を書いたと書いてありますが、これは後世の偽作のはず。しかし、思いっきりネタバレになっているようです。
まあ、これらのペダンチックな小物をうまく使っているなと思うのですが、主人公の戦闘シーンに今ひとつ魅力がないですね・・・山田風太郎とか司馬遼太郎、隆慶一郎などと無意識に比較してしまっているからかもしれませんが。
それと、3部作の「中」だからくる尻切れトンボ感から余計にそう思わせるのかもしれません。
###
関連記事
-
-
本当はヤバイ!韓国経済 / 三橋 貴明
本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖 三橋 貴明 彩図社 200
-
-
日本史が面白くなる「地名」の秘密 / 八幡和郎(2)
★★★☆☆ 「日本史が面白くなる「地名」の秘密 / 八幡和郎」の続きです。 著者は博
-
-
毎月500万円! 会員制ネットビジネスのすごい稼ぎ方 / 山本 行影
毎月500万円! 会員制ネットビジネスのすごい稼ぎ方 山本 行影 中経
-
-
おもしろくてためになる最新 農業の雑学事典 / 藤岡幹恭、小泉貞彦
★★★☆☆ ブックオフで見つけて買いました。 1999年発刊された古い本ですが、
-
-
地名で読む京の町〈下〉 洛東・洛北・洛南編 (PHP新書) / 森谷尅久
地名で読む京の町〈下〉 洛東・洛北・洛南編 (PHP新書) 森谷 尅久 PHP研
-
-
見抜く経済学 / 渡邉哲也(2)
見抜く経済学 渡邉 哲也 かんき出版 2014-02-19 売り上げランキング
-
-
FXの「ウラ側」を味方につける本 / 招金猫, 西ヤン
★★★☆☆ FX業者の立ち上げ、運営に関わってきた著者(招金猫)が業界のウラ側を説明。
-
-
あらゆる領収書は経費で落とせる / 大村 大次郎
あらゆる領収書は経費で落とせる (中公新書ラクレ) 大村 大次郎 中央公論新社
-
-
ニュートンとアインシュタイン / 石原藤夫
★★★☆☆ ハヤカワJA文庫440。1983年刊行。 工学博士、元大学教授、SF
-
-
御聞番―会津藩・最後の隠密 / 高橋 義夫
御聞番―会津藩・最後の隠密 (講談社文庫) 高橋 義夫 講談社 1996-0