本当は恐ろしい江戸時代 / 八幡和郎 (2)
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最終更新日:2019/06/26
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★★★☆☆(オモシロイ!)
前回の記事「本当は恐ろしい江戸時代」の続きです。
殿様は江戸生まれのバカばっかり
参勤交代の制度が取り決められた後は、各藩の殿様の正妻は江戸邸にいたため、世子は江戸生まれで、家督を継いでから初めて領国の地を踏むというのが通例でした。
この本では徳川幕府の将軍とその生母を一覧表にしていますが、生母は身分の低い ミメは麗しいが頭の中はさっぱりの人が多く、その結果生まれた将軍も頭やら体やら弱いのばっかり。将軍家以外でもだいたい似たような事情とか。
例外として吉宗は江戸でなく和歌山生まれですが、母は百姓娘という説も。なかなかワイルドだぜい。
最後の将軍慶喜の母も例外的に有栖川家の親王でしたが、彼は母から貴族の嫌味なところを受け継いでいたようです。部下を捨ててさっさと江戸城に逃げ帰ったのもたぶんにその性格のせい。
ちなみに江戸時代の 300諸侯のうち 6割が現代の愛知県出身とか。ほとんどの藩では、領民たちとは縁もゆかりもない人が領主をやっており、その家来衆も現地採用の人はほとんどいなかったということで、まるで植民地のような状態。
幕府の無為無策
将軍がこの体たらくなので、幕府の政治は数人の老中の合議制でありました。が、これも最有力者の独裁体制になりがちとなり、各地で飢饉が出たりしても対策は後手後手になり、多くの人が餓死することになりました。
この老中たちもバカばっかりの殿様の中から選ばれるのでそれはそうでしょう。
西国大名が攻めてくるとまずいので大型船の建造を禁止、やはり西国大名が交易で力をつけるとまずいので鎖国を継続、やはり西国大名が攻めてくるとまずいので街道の整備はせず(馬車は明治になるまで禁止されていた)。
逆に関所をばんばん作ったり、東海道では桑名をわざわざ海路のまま残したり、大井川に橋をかけさせないようにしたり。
内向きですねえ。
コメ以外の農作物もほとんど奨励せず。教科書では青木昆陽のサツマイモとか出てくるが、他にはほとんどなく、ひたすらコメだけを作らせていた。
300年近くの独裁政権で腐りきっていたのですね。
明治時代の元・士族って
明治時代で、元・士族と名乗っていたのは江戸時代では足軽の家だったことが多いそうな。
藩籍奉還のときに足軽は卒族とされたが、せめて士族と呼ばせてくれという願いが聞き入れられたらしい。
足軽よりも身分が上だったちゃんとした武士の多くは明治以後は帰農しており、明治以降は元・武家と言い、士族とは名乗らなかったそう。
足軽という劣等感を「士族」という武士のようなネーミングで擬装したというわけ。
隣の国の「うちの家系は元・両班」というのと似ています。
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