京都府南丹市美山町の南丹みやま診療所におきた問題
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医療
先日、上のビデオを観て知ったのですが、茅葺屋根の美山町集落で有名な京都府南丹市の南丹みやま診療所の話です。
- 公設民営のへき地診療所として運営されてきたのですが、「地域医療を維持するため」として、2021年に市直営になりました。その途端、翌年2022年に入院病床(4床)を休止。
- 「年間5000万円程度の補助金を節約するには入院病床をなくすのが得策」とコンサルタントに言われた市長は、当時常勤として勤務していた「中村医師も同意した」という嘘を市議会で説明し、入院廃止の承認を得たもよう。
- 中村医師がこれを不服として再三の要請を行うも無視。
- 昨年6月に中村医師がこれ以上の責任は取れないとして辞任。
という流れのようです。
その後のことを調べると、これまで勤務経験のある非常勤医師に加え、新たに同市日吉町の開業医が週3回勤務するほか、京都中部総合医療センターからも医師の派遣を受けるようになったということですが、ようは常勤医がいなくなってしまって非常勤医で昼間だけ回しているということですね。
「地域医療を維持するため」とのお題目で市が引き受けて1年後に入院を廃止、2年後に常勤医が辞職と・・・なんのために市が引き受けたのでしょう。
言っていることとやっていることが 180゜違うんですね。
しかも、市長が公の場でウソまでついて。
*
おそらく、単に毎年5000万円出すのがイヤだというだけだと思います。
南丹市の市議会の様子がビデオに映っていましたが、立派な議会場です。
そこで 市議会議員って何人いるのかと思って調べたら 20人。
人口たった 3万人ですよね?
人口が 90倍の大阪市(人口270万)の議員数は 83人。
大阪市を基準にすると人口あたりの議員数が 20倍以上多いのです。
5人くらいに減らせば 5000万円以上・・・おそらく 2億円くらいは削減できるでしょう。
5000万円なんてお釣りが来るじゃないですか。
市町村合併でできた地方自治体は議員数の調整が十分進んでいないことが多いですが、20人も選んでいては無能無為無策な人もだいぶ含まれていそうです。
5人くらいに減らせば選挙民も真剣に選ぶようになるのではないでしょうか。
少数精鋭とよく言われるのは、少数なので精鋭にならざるを得ないからそうなるのです。
船頭多くしてどこに向かうつもりなのか、この市は。
*
立法機関を議員が握っている限り 議員削減は無理なので、南丹市自体をいったん「破産して再生」させないとだめかもしれませんね。
この嘘つき市長ならすぐに破産させてくれそうな気もしますが。
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