*

放射線科読影医の報酬

公開日: : 最終更新日:2017/01/29 画像診断

放射線科の仕事量は数十倍のオーダーで増えています

私が卒業した四半世紀前は MRI はまだ世になくて、CT は世界最高性能の機種といえども腹部造影CTをとるのに50分も時間がかかっていました。 スライス厚は1cmでした。

現在は安いCT でも 15分もかからず、3mmや5mmスライス厚で何相も撮るものですから、スライス数が数百枚になってしまいます。

頭部の単純CTなんて 5分で終わってしまいます。以前は 20分以上ね。

検査数で 3-5倍。検査あたりのスライス数で 3-10倍。

ざっと考えて読影しなくてはいけない 総スライス数から見た仕事量は 10-50倍くらい増えているわけです。

おまけに MRI の分が上乗せ

他科も増えているけどせいぜい数倍

外科や内科の先生方が、いくら仕事が増えているとしても、外来患者が2倍以上になることは少ないし、手術数が2倍になることもそんなにない(あるとすれば以前の仕事量が限界に達していなかった?)。

仕事が10倍というオーダーで増えているのですから、人員を10倍に増やすか(アメリカではそうなっています)、給料を10倍にするかしてくれと言いたいところですが、以前私のいた市立病院では人員は2人のままで給料も他の科の医師と同じ。

せめて所見1枚あたりの給料制にしてくれと言ったが、それも却下。

ということで、所見1枚いくらで働く今の境遇に移ったわけです。

以前と仕事量はそんなに変わらない(出勤日は半減)が、年収は数倍。

この歪(仕事量の増大が収入につながらない)は今も進行中・・・

###

関連記事

石綿肺

   赤面ハイではありません。  こちらをどうぞ > 石綿肺   &

記事を読む

no image

RSNA2011

第97回北米放射線学会議(RSNA 2011)が本日から12月2日までシカゴで開かれます。 日本の

記事を読む

no image

ひどい遠隔画像診断システム

 P■■社(イーサイトでもドクターネットでも医知悟でもありません)の遠隔画像診断端末が高槻

記事を読む

画像診断2017年7月号 側頭骨領域の画像診断

画像診断2017年7月号 Vol.37 No.8 画像診断実行編集委員会 学研プ

記事を読む

画像診断医になるための必要最小条件

別に画像診断に限らず、全ての診断にあてはまる話です。 * 「Aという病気では aという画

記事を読む

肺動脈内のガス

* よく見ますよね? 肺動脈内のガス。 ガスと言っても空気でしょうが(時間が経つ

記事を読む

胸部レ線は難しい?(トレーニングすれば読めます) の答え

前回の記事( 胸部レ線は難しい?(トレーニングすれば読めます)  )の胸部レントゲン写真ですが、

記事を読む

画像診断管理加算の施設基準に関して

画像診断管理加算の施設基準に関して 「特掲診療料の施設基準等の一部改正」(平成26年3月5日

記事を読む

no image

危ない遠隔画像診断システム

* 今日気がついたのであるが、イーサイトのではない ある会社のシステム。 2/14 に所見を

記事を読む

画像診断管理加算バブルの崩壊の影響(2) 地方の中核病院の場合

前回はこちら⇒ 画像診断管理加算バブルの崩壊の影響 * 前回は、 常勤医のマンパワー

記事を読む

一を聞いて十を知る

「一を聞いて十を知る」という言葉は物事の一端を聞いただけで全体を理解で

【FX】Hippo Trader という EA(6)

以前の記事「【FX】Hippo Trader という EA(5)」の続

NFJ-REIT(1343)という ETF

NFJ と続くのではなく、NF は Next Funds のことで、J

エアタグ(GPSスマートタグ)

【Apple認証】エアタグ G

Celtic Harp/Patrick Ball(2)

以前の記事「Celtic Harp/Patrick Ball」の続きで

→もっと見る

  • 2025年5月
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031  
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑