ハードディスクトランスポートというオーディオ機器
公開日:
:
最終更新日:2023/05/05
オーディオ

PCM-S1
連休中古い雑誌の整理をしていたら変な記事にぶちあたりました。
ということで本日はオーディオの話です。
昔「AUDIO BASIC」という雑誌がありました。
季刊の雑誌ですが、「BS Fan」という雑誌の別冊という扱いでした。
付録の CD が目当てで、付録があるときだけ買っていました(つまり、普段は立ち読みですませていました)。
その 2004年秋の号(Vol.32)の p176 で紹介されていたのが、ハードディスクトランスポート PCM-S1 という異端児のオーディオ機器。
*
ハードディスクトランスポートとは聞き慣れない名前ですが、当時 CDプレーヤーの高級機はセパレートタイプが主でして、これが CD トランスポートと DAコンバーターとに分かれていました。
ハードディスクトランスポートはそのうち CD トランスポートの代わりに使うものです。
この記事では、これで CD を再生すると CD セパレートプレーヤーよりも圧倒的にハイグレードな音が楽しめると書いています。
*
PCM-S1 とはなにやらソニーや DENON の製品のような名前ですが、これは池袋の老舗オーディオショップのイケオンが作ったもので、内部はただの Windows パソコン。
要は CD をリッピングして内部のハードディスクに一度保存し、それを外部の DAコンバーターに出力するだけのもの。
これで 45~68万円したのです。
*
- CD セパレートプレーヤーより音がよくなるのは CD-DA モードではなく CDデータモードで抜き出しているから当たり前です
- Windows より Mac か linux パソコンにしたほうが、Windows ミキサーを使わないのでもっと音が良いです
- linux パソコンなら中古の普通のパソコンが利用できるので、ほぼ出費なしでできてしまいます
- 普通のパソコンのほうがモニタを観ながら操作できますし、インターネットから情報を得ることもできます
ということで、存在意義は非常に希薄なものだったのですね。
パソコンを使うなら DAコンバーターも安価で汎用性にすぐれて、しかもより新しい USB-DAC が使えるのもメリットですね。
*
パソコンでリッピングするのと同じじゃんと気づけた人はこれには騙されなかったと思います。
「アナログしかわからん、信じないぞ」というオーオタ連中もたぶん騙されなかったと思いますが、よりいい音を聞きそびれたということでは1勝1敗といったところでしょうか。
###
関連記事
-
-
Pioneer DV-610AV
Pioneer DV-610AV-K(黒) DVDオーディオ・SACD対応 プレ
-
-
登場 SILVER RX2
登場 SILVER RX2 モニターオーディオ シルバーRXシリーズハイグロス
-
-
TangBand 8cm ユニットで悩む
SA/F80AMG(下図) という 8cm アルミニウムマグネシウム合金コーンのスピーカーユニッ
-
-
ESYNiC 192kHz DAC(2)
ESYNiC 192kHz DAC デジタル アナログ変換器 デジタル(光/同軸)ア
-
-
日本の夏 手作りスピーカーの夏
ステレオ 2014年8月号 音楽之友社 2014-07-19 売り上げランキ
-
-
作りやすい高音質スピーカー: 測定とシミュレーションで高性能を徹底追及 / 小澤 隆久
作りやすい高音質スピーカー: 測定とシミュレーションで高性能を徹底追及 小澤 隆久
-
-
パイオニアDVDプレーヤー DV-535 トレイが出るけどすぐ引っ込む
DVDプレーヤー DV-535 は1台誰かに進呈し、もう1台を使っていましたが、トレイが出る
-
-
【オーディオ】LPレコードプレーヤーのカートリッジについて
以前の記事「LPレコードの欠点」などで LPレコードの欠点を 25以上書きましたが、まだありました。
-
-
ONKYO D-02A
* 現在使っていないスピーカー整理をしようと聞きくらべを行ってみました。 ONKYO D
-
-
ELEGIANT デジタルアンプ
★★★☆☆(安いものには毒がある?) この Elegiant のアンプは 50+50W
- PREV
- 漢字の練習
- NEXT
- 【中華まん】JINHAO 100 万年筆 ホワイト 細字