個人ベースの遠隔画像診断[2] / 専用システムを使う場合
「個人ベースの遠隔画像診断」という記事で、 お金のかからない遠隔画像診断法をご紹介しました。
上記の方法は私が現在個人で受けている仕事で実際に使用している方法です。
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この方法の欠点
1 手間がかかる
手順が多く、統一されていないために非常に手間がかかります。
たとえば読影医の場合、ファイルを受信したり、解凍したり、DICOMビュワーで読み込んだり、データベースソフトに書き込んで、画像を貼って、PDF にする。これらのすべてを別々のソフトで行います。
そのため一例つけ終わるのに結構な時間がかかります。毎回のことですのでバカになりません。
患者情報なども手入力になり、入力間違いなども結構発生します。
大量の仕事を受けるのであれば、このような方法は永続できません。
せいぜい一日数例程度が限界でしょう。
2 統一性がないので、うまくいかない場合に原因の推定が困難
どのソフトあるいはネットワークのエラーなのか、人為的ミスなのかの切り分けが難しいです。
どちらかあるいは両者にコンピュータやネットワークの知識が必要になります。
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専用システムを使う
遠隔画像診断に設計された専用システムを使うと、病院側は簡単なボタン操作主体になり、煩雑なファイル操作からは免れます。
医師側も同様で、読影に専念でき、これまた手間が節約できます。
操作ミスなどはほとんどなくなります。
どちらもコンピュータの知識はほぼ不要になります。
うれしいことに、単位時間あたりの読影効率は 2-5倍となります。
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どの専用システムがいいか
個人で複数の病院と契約しようと思うと、それぞれ異なったシステムを採用するのは無駄が多いですね。
多くのシステムは、読影卓が専用(排他使用)になっているものが多く、自宅の設置場所をとります。
回線も新たに引く必要のあるものがあります(最近は減りましたが)。
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ということで専用端末や専用回線が不要なクラウド型システムがベストです。
クラウド型の中では速度の速いイーサイトのシステムをお勧めします(ほかのも私は使っていますが、画像のリトリーブなど非常に遅く、話になりません)。
イーサイトの場合、病院側の送信装置もノートパソコンとルーター(あと必要に応じてプリンタ、スキャナ)という簡素なものですみます。
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イーサイトのクラウド型遠隔画像診断システム
イーサイトは遠隔画像診断会社ではなく、単なるシステム会社です。
読影医師は ID、パスワードを発行してもらうだけで使えます。つまり、読影医を選びません。
病院側はイーサイトの送信装置を置くだけで、世界中のだれでも好きな医師に依頼を出すことが可能になります。
医師側はインターネットの繋がるところであればどこでも所見をつけられます。
イーサイトヘルスケアの遠隔画像診断システムについはこちら⇒理想的なイーサイトヘルスケアの クラウド型遠隔読影ASPサービス
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注意事項
この記事は、個人で遠隔画像診断の起業をする人のために書いたのであって、画像診断管理加算とは無関係です。
遠隔画像診断のみを行う非常勤医を雇って、管理加算2をとろうと画策する病院があるかもしれませんが、管理加算の目的外の行為ですのでペナルティを受ける可能性があります。
賢明な医師は関わらないほうがいいかと思われます。
そのような金銭目的でない病院の依頼には、上記の方法をお役立ていただけたら幸いです。
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