*

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫) / 岡田英弘

公開日: : 最終更新日:2018/07/15 読書

日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫) 日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫)
岡田 英弘
筑摩書房 2008-06-10
売り上げランキング : 17519
Amazonで詳しく見る by G-Tools

★★★★☆(岡田史学はオモシロイそしてタメになる)

日本史という歴史には中国史とも西洋史とも違う性格があります。

え、歴史に性格?

歴史は人の言葉による説明なので、語るやつの目的を反映するわけです。事実の説明でないことが多い。

事実というものはあるが、歴史的事実など存在しないわけです。

中国史というのは史記(by 司馬遷)に始まりますが、現在の王朝の正当性を書く(先代の王朝の悪口を書く)のが目的。

西洋史はヒストリアイ(by ヘロドトス)に始まりますが、2つの勢力の勃興と対立、その結果を時間軸にそって書くのが目的。

日本史は白村江の戦いで世界(東アジア世界)と孤立したので大急ぎでしつらえた「うちら、もともと中国はんとは関係ないんどすえ~」という日本書紀が始まり。つじつまを合わせるために公用語も漢字を書き言葉に使うだけではなく、発音記号を発明して従来のやまとことば(土語)を書き記すことができるようにした。

ちなみに朝鮮史の始まりも百済と高句麗を滅ぼした新羅が「うちら、中国はんが勝手にまぜてくれて言ってちょっかいだしてきたけど自分たちだけで統一したんどすえ」というのが始まり。そのときの歴史書はなく、公用語もずっと漢語のままという手抜きだったけどね。

ということで、歴史書には真実が書かれているとは限らないわけで、歴史学者は史料をどういう意図で書かれたか、当時の状況はどうだったかを常に考えて分析していかないといけないという著者の姿勢に深く感動します。

なんだ、「学校で教わった歴史ってウソばっかりじゃん」という感動は要らないけどね。文科省、死ね。

他にも、

  1. 古事記は平安時代初期に作られた
  2. あの時代に聖徳太子はいなかった(いたとしたらもっと後の時代?)
  3. 魏志倭人伝は意図的にウソばっかり書かれている

など緻密な考証で、これでもかこれでもかと執拗に書かれています。

わかりました、もう、わかりました、だから、もう許シーナ。

関連記事

 

###

関連記事

抜打ち庄五郎 (講談社文庫) / 新宮正春

抜打ち庄五郎 (講談社文庫) 新宮 正春 講談社 2005-06 売り上げラン

記事を読む

FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド / クリスティー・シェン, ブライス・リャン(3)

★★★★★(30年以上前に読みたかった) 以前の記事の続きです。 ジョブスやゲイ

記事を読む

クイーンフェニックス / 横山 光輝

クイーンフェニックス (上) (講談社漫画文庫―横山光輝SF傑作選) 横

記事を読む

知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 / 橘 玲

知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 (幻冬舎文庫) 橘 玲 幻冬舎

記事を読む

やる気を出す方法

以前の記事「リピート系自動売買・裁量トレードのトリセツ;トレーダー1年目から億り人になる! / つい

記事を読む

医療崩壊の真実 / 勝又 健一

医療崩壊の真実 (アスキー新書)勝又 健一 アスキー・メディアワークス 2009

記事を読む

横山光輝時代傑作選 魔界衆(全2巻)

横山光輝時代傑作選 魔界衆(上) (講談社漫画文庫―横山光輝時代傑作選) 横山

記事を読む

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書) / 橘 玲

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書) 橘 玲 朝日新聞出

記事を読む

三国志孔明死せず / 伴野 朗

孔明死せず 孔明死せず 三国志 (集英社文庫) 伴野 朗 集英社 1996

記事を読む

竹内流の「書く、話す」知的アウトプット術 / 竹内薫

竹内流の「書く、話す」知的アウトプット術 竹内薫 実務教育出版 2009-04-

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日経平均、S&P500 ともに下落中

イラン戦争のおかげさまで、日経平均、S&P500 ともに下落中

ポート開放/閉鎖用バッチファイル

以前から、ある一定時間だけ PC の特定の通信ポートを遮断できないか考

配当ローテーション戦略

配当ローテーション戦略とはなにか? その名もずばり「iFreeETF

GS日本株・プラス(米ドルコース)について

「GS日本株・プラス(米ドルコース)」という投信はまだ買っていませんが

GS日本株・プラス(通貨分散コース)の最初の配当

超高配当(現時点では)で有名な「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」

→もっと見る

  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑