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新型コロナウィルスにおける医療崩壊(2)

公開日: : 最終更新日:2020/03/19 医療

以前の記事「新型コロナウィルスにおける医療崩壊」において書ききれなかった分を書いておこうかと思います。

新型コロナウィルス(以下新コロと略す)に対する診断キット(リアルタイムPCR法)の感度、特異度は高くないことにチャイナが気づきました。咽頭から取れるウィルスの量がほかの疾患に比べ少ないためではないかと言われていますが、臨床的に使用した場合の感度はおよそ40%、特異度は90%程度という推定値が報告されたこともあります。

現在使用されているインフルエンザの迅速診断キットは感度が 62.3%, 特異度は 98.2%程度で、これも十分ではないのですが、インフルエンザにはほかのウィルス疾患にはない症状があり、医者の判断と合わせて診断率を上げているわけです。

つまり、「新コロの検査」は正確性が随分劣るということをまず認識ください。

推論

仮に新コロのキットの臨床的感度、特異度をそれぞれ 50%、90%としましょう

新コロの患者を今の発表値の約4倍いると仮定して 3000人、新コロ以外の似た症状を持っている人(他のウィルスによる風邪、インフルエンザ、結核など) を人口の1%として100万人として、この集団(つまり風邪のような症状を呈している人たち)に新コロ用のキットを使用した場合

となり、検査陽性 101500人中 ほんとうに新コロ陽性なのはたった1500人(1.48%)なんです。

じゃあ、2回やって1回でも検査陽性の人を新コロと診断すればいいという人がいるとします。

となり、検査陽性 192250人中 ほんとうに新コロ陽性なのはたった2250人(1.17%)なんです。

3回やって1回でも陽性に出た場合はこちら。

273625人中 ほんとうに新コロ陽性なのはたった2625人(0.96%)なんです。

1.48 ⇒ 1.17 ⇒ 0.96%とだんだん精度(陽性的中度)が悪くなってますね。

重要なことは、我々には検査陽性と検査陰性の人数がわかるだけで、実際の新コロ陽性、新コロ陰性の数はわかりませんし、目の前の検査陽性患者が新コロかどうかは決してわからないことです。

最後の場合、3回とも検査陰性の新コロ患者が 375人いるわけですが、さすがに本人も新コロではないよねと油断しそうです。

新コロかもと言われた検査陽性者の約99%は実際は別の病気であり、もし新コロ陽性者と同じ施設に隔離されたり同じ医療従事者に扱いを受けたりするとほんとうに新コロにかかってしまう可能性があります。

また日本の医療はふだんから崩壊気味なので、実際の新コロ患者の100倍の人たちを扱える体制はどこにもありません(すぐに医療崩壊する)。

ということで、新コロの検査は全く役に立たないどころか有害という結論になります。おい、愛知と新潟の県知事、聞いてるか?

実際の新コロ陽性の判断は医師が病歴、症状そのほかを勘案して決めます。医師が全く関わらないドライブスルー検査などは非常に有害なわけです。

そんなことはないだろうと言う人もいそうですが、新コロ患者が全くいない集団(まだ感染者のいない地方 や 昨年秋までの日本とかを考えてみてください)で新コロキットを使うとどうなるかを考えればよくわかります。

検査陽性患者が 10万人も出たが、すべて偽陽性(新コロは一人もいない)なんです。

でもマスゴミは「新コロ患者が 10万人出た~」と騒ぎそうですよね。今でも 1回めと2回めは陰性だったが3回めに陽性が出たという人をやっぱり陽性 と解釈していますから。

まあ、医療関係者でさえ、このうち何人かはほんとうの新コロが混じっていると考えて、全くゼロの可能性はまず考えないでしょうが。

じゃあどうすればいいのか。

新コロは80%が自然に治り、20%は肺炎になります。肺炎になっても重症でなければそのまま治ります。肺炎が重症になり治らなければ死ぬことがあります。だから、肺炎になった人だけを監視して重症肺炎の人を治療すればいいのです。

つまり普通の肺炎として扱えばいいのです。

肺炎を正しく診断するには CT を撮ることが近道です。もちろん精度は 100%ではありませんが、キットの精度よりははるかに良好です。

肺炎に至らない新コロ患者は診断がつかないわけですから、他人にうつさないようにと一般的注意を与えて自主隔離してもらいます。とくに病院は弱者の集まるところなので、肺炎になってなければ決して近づかないようにする必要があります

まだこのことに気づいていない国が結構たくさんあるのにビックリしています。まあ CT がそんなに普及していないせいもあるでしょうが。

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