胸部レントゲンを読影していて「先生は胸部のCTも読めますか?」「えっ?」
*
以前アルバイトで、とある健診施設の胸部レントゲン写真の読影をしていたときのエピソード(以前にもどこかに書いたかも)。
わたしが胸部レントゲンを読影している部屋に、そこの所長(わたしより年配の内科医)が来られて、
「先生は胸部のCTも読めますか?」
とおっしゃりました。
*
えっ!?
放射線科医なら感じる違和感・・・
胸部CTが読めずに胸部レントゲンが正しく読影できるはずがなかろう。
*
しばし、絶句しておりましたが、
そうか、内科医では胸部CTが読めないのに 胸部レントゲンを読んでいる(あるいは読めると思いこんでいる)人が 結構いるんだ
と気づきました。
*
胸部レントゲンは難問ですが、胸部CT という解答があるので答え合わせができ、難問の解き方が身に付くのです。
胸部CT なしで胸部レントゲンを読むのは、解答なしの難問を解く(というか解くふりをする)ことに等しいです。
*
胸部レ線は非常に難しいのですが、胸部CT をマスターしてから単純写真の研鑽(両者の比較読影)をつめば、比較的容易にマスターできると思います。
関連記事
###
関連記事
-
-
student’s tumor
あるあるネタです。 個人開業医からの紹介で、「肺腫瘍疑い:胸部CTを依頼します」のかなりの部分
-
-
mucor(ムコール)について
ムコール症という病名があります。 mucor(英語), Mucor(独語) というのはケカビ(
-
-
腰椎の圧迫骨折には T1強調画像を
* 腰椎のMRI は多い時で一日に 15件くらい見ていますが、高齢者に多い圧迫骨折の時期判定に
-
-
仕事が楽しくなる読影端末
* とある某メーカさんに、以前から読影端末に付加して欲しい機能を要望しているのですが
-
-
個人ベースの遠隔画像診断[3] / 番外編
遠隔画像診断会社に属さなくても、個人レベルで遠隔画像診断を行うことは可能です、ということを言いた
-
-
遠隔画像診断の起業の心得その2
「勤務医根性を捨てろ」とお話しました。 「何時間勤務したから報酬はこれくら
-
-
「画像診断雑記」を正式に始めました
* * * 【上位版】次世代型サイト作成システム「SIRIUS」 上記のソフトで作っ
- PREV
- 地方の中核病院の画像診断における医療崩壊
- NEXT
- OHTO社リバティ なんと 1000円の高級ペン