*

画像診断管理加算バブルの崩壊の影響(3)

公開日: : 最終更新日:2014/11/04 医療, 画像診断

前回はこちら⇒ 画像診断管理加算バブルの崩壊の影響(2) 地方の中核病院の場合

画像診断管理加算バブル崩壊の影響

私の予想を表にまとめます。

常勤医 非常勤医 遠隔読影医

都市型病院

増加 増加 0まで減少

近郊型病院

減少 減少 最初減少、その後?

遠隔地型病院

0まで減少 0まで減少 増加

「0まで減少」というのは0になるまで減少傾向が続くという意味で、ただの「減少」とは区別しています。

画像診断医の数と分布の偏りによって、必ずしもこうはなりませんが、この2年間はたぶんこういう傾向に沿って進むでしょう。

都市型病院での問題

ほかよりはましでしょうが、現在行われている遠隔画像診断が打ち切られることによっての問題が発生します。

  1. 祝休日の分を出していて、休暇明けの日の累積した仕事増加を緩和している
  2. 苦手な分野の読影を専門家に依頼している

などの事例をよく聞きますが、それらが撤廃される見通しのところが多いです。

その分が非常勤医の増加などによってカバーできればいいですが、1 の問題はどこの病院もかぶる問題ですから人手不足が予測されます。

ヘタをすると一人常勤のところは常勤医が逃げ出してしまう可能性があります。

近郊方病院での問題

  1. 非常勤医の減少(都市部の両院に取られる)によって、常勤医のオーバーワークが引き起こされる
  2. 常勤医もやがて減りだす
  3. 常勤医が減れば非常勤医の仕事量が増えるが、必ずしもペイはそれに連れて増加しないので非常勤医も増えない

というネガティブ・スパイラルに陥り、次の遠隔地型病院と同じ状態に転落します。

遠隔地型病院での問題

最初は常勤医を確保しておこうとしますが、非常勤医が来る可能性はありませんので、常勤医が辞めてしまう。

辞めると遠隔画像診断を使わざるをえません。

なまじっか常勤医ががんばるとその導入が遅れます。

病院の意向と常勤医の質など、ケースバイケースでいろんな場合が考えられます。

  1. 画像診断管理加算1を諦めて、常勤医+遠隔画像診断を行う
  2. 常勤医を0にして(自主的退職あるいは解雇)、遠隔画像診断のみを行う
  3. 常勤医を置いたまま、遠隔画像診断も使わずに、常勤医の能力の許容範囲内に画像診断およびその管理業務の範囲を減らす

のいずれかに落ち着く可能性が高いですね。

どこでもそうですが、病院には救急体制などで定められたピラミッド型の序列があり、画像診断をきちっと迅速に行う必要のあるところと、そうでないところがあります。

特に地方では病院同士の横の競争は少なく、上下関係がきちっと明確にわかるようになっています。

上の3つの予想のどれによるかはその病院個別の事情によるということです。

遠隔画像診断業界の変化

ということで、もう少し経てば遠隔地型病院(および一部の近郊型病院)からの遠隔画像診断依頼がどっと増えるのではないかと少し危惧しています。

関係記事

###

関連記事

獣医師のための遠隔画像診断

今日のオンラインニュースを見ていたら、獣医のための遠隔画像診断プロバイダがすでにあるようですね。

記事を読む

ポリクリのさしすせそ

* 料理の調味料での「さしすせそ」は有名ですが、医学生のポリクリにもあります。 指導医に質問

記事を読む

個人で非常勤遠隔画像診断

* ちょっとヤバいタイトル(?)ですが、ちょっと前に、個人で遠隔画像診断を始めるにあたりお悩み

記事を読む

春の嵐

* いえ、別に風が吹いているわけではありませんが、今年の春は少し異常。 例年4月の初めは読影

記事を読む

遠隔画像診断の起業の心得その2

   「勤務医根性を捨てろ」とお話しました。  「何時間勤務したから報酬はこれくら

記事を読む

ジャンパー膝

20歳台のプロダンサーで、ジャンパー膝と臨床診断されています。 MRI では膝蓋腱の膝蓋骨

記事を読む

遠隔画像診断ニュース20111128

遠隔画像診断ニュースを更新しました。 Viewsend さんの記事でシンクライアントということ

記事を読む

隠れ脳梗塞

* 「隠れ脳梗塞」という言葉がひとり歩きしているようです。 「隠れ脳梗塞」=「無症状の微小脳

記事を読む

no image

関西電力 計画停電

* 自宅にも来ていたが、高槻遠隔画像診断センターにも通知が来ていました。 調べるとエリア 5-

記事を読む

会社組織にこだわらない

   私のブログ「遠隔画像診断てれらじ庵」に「変に会社にこだわらない」という記事を載

記事を読む

Comment

  1. 名無し より:

    厚労省含め国は病院の集約化も
    進めているのでおそらく遠隔地の病院は
    存在そのものが消えそう。
    まぁ少子高齢化で人口は減るので当然と言えば
    当然ですが減り方も一様ではなく都市部は微減で地方は激減って感じでしょう。
    そうなると最終的に県庁所在地に大規模総合病院が1つみたいな感じになりそう

    • kotaro.yasuiwa@gmail.com より:

      人口が減少してそのうち秋田市までなくなるということですから、その前に遠隔地の病院はあらかた消滅するでしょうね。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

2026-6-15 高配当投資信託の乗り換え

いやあ、昨日はすごかった。 イラン戦争締結の憶測から、日本、米国の両

SUNO で作曲してみた

SUNO という音楽生成 AI で 初めて歌詞付きの音楽を作曲してみま

高槻遠隔画像診断センターお引越し

いよいよ引っ越し当日。 始発電車で高槻へ。 寝過ごしてはいかん

久々の「残業」

明日高槻遠隔画像診断センターの引っ越しなので、整理に行ってきました。ま

この1冊でしっかりわかる Geminiの教科書 / 佐倉井 理冴

★★★☆☆(わかりやすい) Gemini 初心者向けの優しく

→もっと見る

  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑