オーディオマニアの盲点
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オーディオ
クロックジェネレーター?
「デジタルオーディオでは原子時計のような正確なマスタークロックで読み出さないといけない」と言って、クロックジェネレーター(高価!)をありがたがる人がいます。
でも人間の時間分解能はそんなに高くありません。
神経の伝達は伝達物質による化学反応や物理反応(拡散の影響を受ける分子移動など)なので、1/100 セカンドクラスせいぜいミリセカンドまでのレベルでしょう。
その 1/1000 以下のナノセカンドクラス(周波数にして100万キロヘルツ以上)あるいはそれ以下の時間分別能力は人間にはありません。
というか、人間にはそんなクロックジェネレーターなどはありませんし、時間感覚も漠然としたもので、外界の影響を受けて刻一刻変化しています。
音の大きさの非線形性
大きな音が耳に入ればアブミ骨筋が反射的に収縮し、耳小骨の振動を抑制します。
マイクの振動板を抑えるのと同じことで、音量のみならず音質にも当然変化が生じます。
こういうことが起きてもたいていの人間は気にしておりません。
ナノセカンドクラスの違いを聞き分ける耳の持ち主がこんな大きなひずみを聞き分けられないわけはないはずですけど。
スピーカーでの変調
音がスピーカーから出ているとしましょう。
振動板が前に動いているときに発した音と 後ろに動いているときに発した音は ドップラー効果の分だけ基準よりずれているはずです。
低周波成分が多いときには振動板は大きく前後に移動しますよね。
高周波成分はその動いている振動板から分割振動などで出ているのです。当然ドップラー偏移を受けて周波数は狂うはずですね。
スピーカーを変えれば振動板のストローク量が違う分だけこのドップラー効果の大きさも違いますし、分割振動のレベルなども変わってきますね。
ナノセカンドクラスの違いを聞き分ける耳の持ち主がこんな大きなひずみを聞き分けられないわけはないはずですけど、あまり問題にしていない人もいますね。
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あと、マスキング効果とか、人間の精神状態による修飾とか、耳の感度の左右差とか、聴力の非線形性とか、もっと大きな要素もいっぱいありますね。
原音とは全く異なる変質したものを我々は聴いているのです。
私は以上のような”大きなこと”はあまり気にしないことにしています。同期クロックのような非常に些細なことはもちろんです。
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