LPレコードの欠点
公開日:
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最終更新日:2022/10/26
オーディオ
LPレコードには多数の欠点があります。
材質からくるもの、製造方法からくるもの、原理によるもの・・・
製造方法によるもの
マスタリング工程
- ダイナミックレンジを圧縮していることがある
カット工程
- カッターヘッドですべての情報を刻みきれない(盤材には塑性というものがあるから)
- ヘッドの形状からくる制約(縁がギザギザになる→縁のすぐ際の部分に密度ムラができる)
プレス工程
- マスターから4回以上コピーを繰り返してプレス用のスタンパーを作る つまりそのたび劣化する
- プレスのたびに盤面が摩耗する
- 温度管理がうまくいかないと製品の品質にムラが出る
再生方法によるもの
トレース(プレイ)過程
- カッターヘッドと同型の針は使えない
- どういう形状の針を使ってもトラッキングエラーが起きる(リニアトラッキングを除く)
- チャンネルセパレーションが悪い(ステレオの場合)
- 静電気は必発
- ホコリで正確なトレースができない
- 大音量で針が飛ぶ
- 大音量でアームが揺られて正確にトレースできない
- 信号強度の瞬間的変動に追従できない(カートリッジには慣性質量があるため)
- 針圧は理論上0gであるべき(レーザー式なら0にできる)だが、必要悪としてかけなくてはいけない かければかけるほど高音域が低下する
- ベルトドライブの場合ベルトが徐々に劣化して回転数が一定しなくなる
- モーターの回転ムラ(デジタル機器のジッターの何桁も影響が大きい)
- インサイドフォースは盤面の位置により異なるのに、かけているのは目安としての平均値
材質によるもの
- 材質の劣化
- 変形 ソリなど
- カビ
原理によるもの
- RIAA カーブの正確度の限界 どうしても誤差があり、元の信号にならない
- スピーカーなどからの振動による変動 ハウリングなど
- アンプによる電圧変動
*
今ちょっと考えついただけでもこれくらいあり、それぞれが結構な大問題なんですよね。
どれも完全に解決することはほとんどの場合無理で、少々改善するのにも多額のお金がかかります。
上記の欠点の中には CD などのデジタルソースでは考えなくていい項目が多くあり、CD や配信で聴ける音源については LP で聴く必要はまったくないなと思っています。
*
これだけ原音をなまらせた(劣化した)音を今まで至高の音と洗脳されてきた人たちは デジタル音源を「冷たい」とか「スッキリしすぎ」とか言って毛嫌いすることが多いです。
宗教のようなもの(教祖はレコード業界)なので言ってもムダですが。
最近は若い人たちがレコードを聴いているそうですが、なまりになまった音が珍しくて「昭和チック」に聞こえるからではないでしょうか。
昭和レトロブーム自体が過ぎればこういう酔狂も消えてしまうのでは。
ということは手持ちのレコードやプレーヤーやイコライザー、昇圧トランス、カートリッジを売るのは今かな?
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