*

古代史を解く九つの謎 / 黒岩 重吾

公開日: : 最終更新日:2014/04/16 読書 ,

古代史を解く九つの謎 (PHP文庫) 古代史を解く九つの謎 (PHP文庫)
黒岩 重吾

PHP研究所 2003-11-22
売り上げランキング : 285552

Amazonで詳しく見る by G-Tools

『謎が謎を呼ぶ古代を解く』(PHP研究所)を改題。

古代史は 井沢元彦さんや関裕二さんの解釈が好きなんですが、黒岩先生の小説やその発想も面白いです。

豊田有恒さんも含めてみんな作家であり、学者ではありませんが、学者の説は説得力がないので、やはり作家的な着想や発見が必要だと思います。

  1. 相次ぐ神殿跡の発見と弥生時代の勢力図
  2. 銅鐸発見が物語る「出雲神話」のルーツとは
  3. 大和王権は、いかに成立したか
  4. 「神武東征神話」の語りかけるもの
  5. 任那日本府は実在したのか
  6. 王朝交替の真実
  7. 英雄ヤマトタケルの本当の姿
  8. 大和王権に挑んだ「筑紫の王者・磐井」
  9. 「大化改新」はなぜ起こったのか

という9つの謎を丁寧に解説。

当時の出雲や浪速が平野はほとんどなく、山を背景にした港くらいしかなかったという記述は目からウロコでした。

ヤマトタケルの父の景行天皇には 80人も子供がいたので、複数の皇子のいろんな物語が一人のヤマトタケルに収斂されているという解釈はあたりでしょうね。

読む前に一番興味があったのは磐井で、なぜ戦いを挑んだのか、筑紫物部との戦いがどうであったかが一番知りたいことでした。ここでも黒岩先生の推理は冴えていますね。

大化の改新の起きた原因として、遣隋使の帰朝、山背大兄皇子の性格、蘇我本家の自滅を挙げておられますが、これはなかなかの着眼点。今まで 中大兄と鎌足の悪どさで 100%説明が可能と思っていましたが、ほかにも重要な要因があったのですね。

読後感はスッキリです。読んでずいぶんトクをした気分。

【関連記事】

###

関連記事

信玄の呪縛 / 井沢 元彦

信玄の呪縛 (角川文庫) 井沢 元彦 by G-Tools

記事を読む

2015年 暴走する世界経済と日本の命運 / 三橋 貴明(2)

最近、中国バブルがはじけかけ、日経平均も乱高下。 2015年 暴走する世界経済

記事を読む

日経 Linux (リナックス) 2012年 12月号 [雑誌]

日経 Linux (リナックス) 2012年 12月号 日経Linux 日経

記事を読む

指揮者の名盤 / 本間 ひろむ

指揮者の名盤 指揮者の名盤 50人のマエストロを聴く (平凡社新書) 本間 ひ

記事を読む

血引きの岩 / 星野之宣

血引きの岩 (ソノラマコミックス) 星野之宣 朝日新聞販売部 2012-04

記事を読む

叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」 / ひろゆき

★★★☆☆ ひろゆきの本はいろいろ出ていますが、この本は「世の中の真実」について書いたとい

記事を読む

ドル崩壊! / 三橋 貴明 渡邉 哲也

ドル崩壊! 三橋 貴明 渡邉 哲也 彩図社 2008-08-22 売り上げラン

記事を読む

能動的読書

* 先日、「TVドラマの楽しみ方」という記事を書いたら、友人から「能動的読書もどんどん忘れられ

記事を読む

FX最強チャート GMMAの真実 / 陳 満咲杜 (2)

FX最強チャート GMMAの真実 陳 満咲杜 扶桑社 2012-06-29

記事を読む

猿屋形(ましらやかた)―鬼悠市 風信帖 / 高橋 義夫

猿屋形(ましらやかた)―鬼悠市 風信帖 (文春文庫) 高橋 義夫 文藝春秋

記事を読む

Comment

Google Workspace はいかが?

Google Workspace というサービスは名前だけ知っていたの

Ryzen5 ミニPC 購入

また ミニPCをアマゾンで注文。 「インテルは逝ってる」ようなの

「pCloud」というクラウドストレージサービス

pCloud というクラウドストレージサービスが Youtube で紹

イラン・イスラエル戦争

イスラエルがイランを攻撃してから数日しか経っていませんが、イランは戦闘

SUV は嫌い

先日、愛車(2017年式)の点検に行ってきました。 半日かかるの

→もっと見る

  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑