変なリンパ節転移 直腸癌術後
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画像診断
直腸の右に変な腫瘤
3年ちょっと前に直腸癌(Rs)を手術し、その1年後に、吻合部より尾側の直腸の右に接して小腫瘤が出現。
何度かフォローして少し大きくなったのがこの写真。
普通リンパ節転移と書きますよね。
でも、なんか桑実状で変な感じですね。
リンパ節転移にしては妙な凹凸が?
病理では、「静脈内腫瘍塞栓」だったようです。
腫瘍の発育は局所ごとに差異があるので、肺などではこのような多結節状になって不思議はないです。腫瘍を包む被膜はないですから自由に増大していけます。
リンパ節は被膜が結構硬いので、転移して内部で腫瘍がでこぼこに増殖しても、リンパ節表面はツルツルのことが多いです。
静脈壁は薄く伸展性に富むので、このように腫瘍に合わせて引き延ばされ、腫瘍独自の凹凸が表面にも現れてしまうものと思います。
リンパ節のカワはミカンの皮のようで、静脈のカワはシュウマイの皮のようと例えてもいいでしょう。
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こういうのを見て、「リンパ節転移じゃないんじゃない?」と言うと かっこいいかもしれませんね。
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