なぜ「日本人がブランド価値」なのか―世界の人々が日本に憧れる本当の理由 / 呉善花
公開日:
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最終更新日:2022/07/17
読書
★★★☆☆
韓国の済州島生まれで日本に帰化し、拓殖大学教授として”日本人が気づきえない日本”を研究されている呉善花(オ・ソンファ)さんの 2016年の著書。
本書ではジャポニスム(1860年代-1910年代)に触れ、現代は第二次ジャポニスムの真っ最中であり、第一次は日本の芸術のみに限られていた対象が第二次ではもっと広がり日本人にまで興味が広がったと述べておられます。
岡倉天心の考えをさらに補強して、日本人は縄文の心「前農耕アジア的社会」と弥生の心「農耕アジア的社会」と近代の心「西欧的な近代世界」とを重層的に有しているため、古代から近世までの種々混合した複雑な文化を持ち得たと解説しておられます。
この本を読むと、「知らなかった、日本人って、そうなんだ」と何度も叫ぶことになります。
韓国生まれなので文化を比較して、日本しか知らない日本人より多くのことを知ることができるわけです。
他人の視点というものがいかに大事かわかります。
そのほか、
- 日本は非イデオロギー国家
- 散華の美学
- 日本人の善悪の基準は美意識による
- 外国語には「思う」はない・・・「考える」のみ
など、目からウロコザキさん的な話が満載。
この本を読めば、日本人のことがよくわかるようになり、自分探しの旅が不要になるかも。
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★★★☆☆ 著者は博報堂で TVコマーシャルなどを担当し、その後独立している人。
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