遠隔画像診断のビジネスモデル(4)
公開日:
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最終更新日:2014/05/28
パソコン, 画像診断 遠隔画像診断システム

それぞれの場合での遠隔画像診断サービス会社の違いを見てみましょう。
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上段は従来のファイル転送型(非クラウド型)。病院から得た料金と読影医に支払う料金の差額を遠隔画像診断サービス会社が得るというモデルです。
遠隔画像診断サービス会社は上流の送信装置~下流の読影装置までの全システムを所有しています。サーバーはデータセンターに置くほかに自社に置いている場合もあります。
遠隔画像診断サービス会社は医師と契約を結んで囲い込みます。
遠隔画像診断サービス会社に残る差額2000円ほどは システムの維持、開発のためや事務職、営業職、SA などの給料に使われます。
もちろん全然働かない医師の分の給料などもここから出ます。システム更新のためにいくらかは積み立てておかないといけませんし、口うるさい株主にも利益を分けないといけません。
2000円もあった収入が結構少なくなったりします。
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中段はクラウド型。
上流の送信装置~データセンター内のサーバー群がシステム会社の持ち物です。でも Citrix サーバーなんて結構安かったりします。
医師の方はシステムを借りるだけ。
遠隔画像診断サービス会社の関わり方としては、
- システム会社と契約して、病院と1対1で交渉し、病院からは上段と同じようなトータルプロバイダとしてふるまう
- 複数の医師を囲い込んだドクターグループとして、システム会社と共同して、病院と契約するという人材派遣業のような形式で関わる
ことになります。
利益をシステム会社と医師グループとで分け合うことになります。上記のシェーマの例では、利益のかなりの部分を読影医にめいっぱい差し上げていますが、そうでなくシステム会社にたくさん支払う場合もあります。そのあたりは力関係や症例数によります。
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下段は遠隔画像診断サーバーも Citrix サーバーも病院の持ち物。病院が直にシステム会社と契約し導入。システム会社はメンテや運用で関わります。
病院が自分で読影医を探してきて、それぞれの医師と「適切な」契約を結びます。
こうなると、遠隔画像診断サービス会社はまったく不要です。ただし、複数の医師を囲い込んで病院と契約するという人材派遣業のような形式で関わることはできますが、ここまで意識の高い病院なら、よほどいい医師を抱えておかないと 契約してもらえないでしょう。
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以上、それぞれで遠隔画像診断サービス会社のスタイルは大きく異なります。
ビジネスモデルも大きく変わってきます。
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これから起業される方はご注意ください。
システムは借りられます。借りられるものは持たないほうがいいです。
一番の会社の財産は良質な医師です。
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