遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません というか とってはダメです(3)
遠隔画像診断(保険医療機関以外)を利用している病院は画像診断管理加算1もとれません
またまた、画像診断管理加算の話です。
今日、(取れなくなるのは画像診断管理加算2だけと)誤解している人が書いている文章を Yahoo!知恵袋 という HP で見かけました。
*
「平成26年度診療報酬改定説明会(平成26年3月5日開催)資料等について」 というホームページの「平成26年度診療報酬改定関係資料」欄の III-1 通知 [34,144KB] の 1136ページに
第30 画像診断管理加算
1 画像診断管理加算1に関する施設基準
(1) 放射線科を標榜している保険医療機関であること。
<中略>
(4) 当該保険医療機関以外の施設に読影又は診断を委託していないこと。
2 画像診断管理加算2に関する施設基準
(1) 放射線科を標榜している病院であること。
<中略>
(6) 当該保険医療機関以外の施設に読影又は診断を委託していないこと。
とありますので、遠隔画像診断(保険医療機関以外)を利用している病院は画像診断管理加算2はもちろん、画像診断管理加算1もとれません。
画像診断管理加算の目的
画像診断管理加算は、病院に放射線科医を常勤で雇わせようという目的で放射線科学会が厚労省に認めさせたという経緯があると聞いています。
厚労省もそれ(=病院内に常勤の放射線科医が常駐すること)が日本の医療のためになると信じて、補助金をつけることになったわけです。
要するに、画像診断管理加算は常勤医で十分な管理体制を構築していることに対する報奨金です。
遠隔画像診断などを使って、院内の不十分なリソースを補うというのは、医療の質を高めるために行うのは実に正しいことです。ただし、それと 管理加算をとれるというのとは 別の問題です。
常勤医が増えないのに、管理加算の拠出がどんどん増加していけば、管理加算の存在意義(効果)がないということですから、いずれは管理加算自体が廃止されるおそれがあると思っています。
いきなり廃止されるか、その前に「非常勤医の診断したもの」に対する規制があってからかはわかりませんが。
*
以上は Yahoo!知恵袋での回答をベースにしています。
ちなみに回答者 rockpointhealth は私です。
- rock=岩
- point=崎(岬の意味)
- health=康(健康:康らか)
ということです。
関連記事
遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません というか とってはダメです(2)
遠隔画像診断で画像診断管理加算はとれません というか とってはダメです
###
関連記事
-
-
bk1は honto と合併
* 以前あったネット書店の bk1(ビーケーワン) は honto に吸収合併された格好になっ
-
-
胸部レ線についての過信
* これを言うとちょっと問題があるのですが、あえて書きます。 他科の医師(主に一般内科の年配
-
-
RadFan 2013年1月号
* 拙稿「遠隔画像診断サービス 成功の秘訣 」が載った Rad Fan 2013年1月号 が発
-
-
読影レポートの重要性 / CT,MRI を有する単科のクリニックの場合(2)
前回の記事「読影レポートの重要性 / CT,MRI を有する単科のクリニックの場合」 の続きです
-
-
京都駅近く 貸し会議室 1時間3000円:18坪
* この前、ある会合で利用しましたが、京都駅近くの貸会議室で格安のところを見つけました。
-
-
読影レポートの重要性 / CT,MRI を有する単科のクリニックの場合
久しぶりに遠隔画像診断の話ですが、最近2施設ほど顧客の医院が増えました、 どちらも脳外科の単科
-
-
アイディアは記憶から生まれる
* 新しいアイディアというものは すでにあるもの どうしの組み合わせから生まれます。 このすでに
-
-
獣医師のための遠隔画像診断
今日のオンラインニュースを見ていたら、獣医のための遠隔画像診断プロバイダがすでにあるようですね。






