*

胸部X線写真の話

公開日: : 最終更新日:2025/12/24 医療

もう時効だと思うので書きますが、以前に書いたことがあったかも。
又聞きなので、詳しいことは知りませんし、全部が真実かは不明です。

ある検診施設で検診を受けた人に、「手遅れの肺癌」が見つかり、1年前の写真で見落としがあったのでないかという裁判が起こされました。

鑑定人として、ある大学教授(放射線科医)に依頼が来ました。
前年の胸部レントゲン写真に心陰影に重なった 5cm以上の大きな球状腫瘤がありました。
普通の放射線科医なら「こんなの見落としに決まってんじゃん」となるのですが、その方は違いました。

その先生は、自分の大学病院に勤務している一般内科医10人、胸部外科医10人、放射線科医10人に写真を見せて診断できるかを試してみました。
腫瘤に気がついたのは、内科医 1人、胸部外科医 5人、放射線科医10人でした。

裁判でどういう鑑定をしたかは聞いていませんが、かの検診施設で読影していたのは内科医だったようで、見落としをしたのは単に実力不足(実力相応?)ということでしょう。
判決では「前年の時点で気がついていたとしてもすでに治療はできなかったであろう」ということで、見落としをした医師(の勤務していた検診施設)はお咎めを受けなかったようです。

グダグダですね。それはイカンとは思います。

心臓などに重なっている部分を読影するのは胸部レントゲン読影のキモの一つなので、放射線科医は必ず行います。
一般論ですが、内科の医師は 縦隔などに重なってない肺野の部分しか見ていない人が多いです。ちゃんと読影のトレーニングをしていないからですね。

関連記事

胸部X線写真の話(2)

###

 

関連記事

ウィルスは菌ではありません

昨日出勤前に朝のワイドショーを観ていると、今話題の新型コロナウィルスの話。 Mアナウンサーが「

記事を読む

イーサイトのシステムの利点(4)

続きです。 イーサイトヘルスケアの遠隔画像診断システムの利点を紹介します。 放射線科常勤医を

記事を読む

理系と文系(続き)

* 理系では過去の蓄積が後世の研究者に受け継がれるため、若い人の方が圧倒的に有利です。 スタ

記事を読む

恋する寄生虫―ヒトの怠けた性、ムシたちの可愛い性 / 藤田紘一郎

恋する寄生虫―ヒトの怠けた性、ムシたちの可愛い性 (講談社プラスアルファ文庫)

記事を読む

古舘伊知郎 報道ステーションで「薬価は医師が決めている」?

ZMapp というエボラ出血熱の特効薬 ZMapp というエボラ出血熱の特効薬がかなり効果があ

記事を読む

アンチエイジング・バトル最終決着 / 坪田一男

アンチエイジング・バトル 最終決着 (朝日新書) posted with am

記事を読む

学会発表の価値

* いよいよ来週末に横浜で、日本医学放射線学会が開催されます。 私は今年は研究の口演やポスタ

記事を読む

京大病院事件について

京都市左京区の京都大学医学部附属病院では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ことし2月以降、今

記事を読む

画像診断管理加算バブルの終焉 テラークへの影響

* 画像診断管理加算バブル崩壊をきたした原因となった一部の関係者には猛省を促したいですが、我々

記事を読む

粘液栓 mucoid impaction について

* ときどき他の人のCT所見で、気管支内にたまった液状物を「粘液栓」と書いておられるのを見るこ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ポート開放/閉鎖用バッチファイル

以前から、ある一定時間だけ PC の特定の通信ポートを遮断できないか考

配当ローテーション戦略

配当ローテーション戦略とはなにか? その名もずばり「iFreeETF

GS日本株・プラス(米ドルコース)について

「GS日本株・プラス(米ドルコース)」という投信はまだ買っていませんが

GS日本株・プラス(通貨分散コース)の最初の配当

超高配当(現時点では)で有名な「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」

久々の linux体験

Distrowatch.com を久々に見てみると、過去6ヶ月の注目度

→もっと見る

  • 2026年3月
     1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031  
  • アクセスカウンター
PAGE TOP ↑