胸部X線写真の話(2)
公開日:
:
医療
昨日の記事「胸部X線写真の話」の続きです。
内科医叩きをやっていると思われるのは嫌なので、主張を明確にしたいと思います。
*
胸部レントゲン写真(正面)で読むべき部位は、以下の通りです。
- 肺野1
- 肺野2(縦隔や横隔膜や鎖骨などの他の構造物に隠れた部分)
- 縦隔
- 胸壁
- 上腹部
- 頸部
- 上肢(写っていれば)
すべて読影しないといけません。写っているんですから。
見るべきところがヤマほどあり、それぞれの判断が難しいのです。
多くの内科医は1しか読んでいないとお見受けします。
肺門は読んでいるという人は多いですが、それは2の一部でしかありません。
縦隔内、胸壁、上腹部、頸部などを全部吟味して異常を精査してくれ と CT に回してくる内科医はかなり少ないです。
とくに頚椎、胸椎、上部腰椎、鎖骨、肩甲骨、肋骨などの異常はスルーされています。
放射線科医の中にも胸部レントゲン写真は難しくて自信がない人は多いです。
でもその多くは「見るべきところがヤマほどあり、それぞれの判断が難しい」ことを いやというほど痛感してからの「自信がない」であり、「見るべきところは見えている肺野だけ」と思っている人とはやはり大きな差があるわけです。
左鎖骨上窩のラインが上に凸になっているのを見つけて「胃癌ちゃうか」と言って当たったらヒーローになれる・・・カモ。
関連記事
関連記事
-
-
医療費39兆2千億円 過去最高(2)
「医療費39兆2千億円 過去最高」という記事で、医療費が増えて国民は喜んで当然というハナシをしま
-
-
PCR検査、抗原検査、抗体検査について
PCR というのはウィルス遺伝子を増幅させる手法を言うのであって、検査自体の名前ではありません。
-
-
個人ベースの遠隔画像診断[3] / 番外編
遠隔画像診断会社に属さなくても、個人レベルで遠隔画像診断を行うことは可能です、ということを言いた
-
-
胸部レントゲンを読影していて「先生は胸部のCTも読めますか?」「えっ?」
* 以前アルバイトで、とある健診施設の胸部レントゲン写真の読影をしていたときのエピソード(以前
-
-
救急病院への遠隔画像診断依頼
医療施設で撮られた画像を、救急病院へ遠隔画像診断依頼すれば保険点数がもらえるという制度が最近できたよ
-
-
遠隔画像診断事業 売上を3倍伸ばした私の方法
* タイトルはちょっと煽ってみました。^^; 答えはここにも⇒ 日中救急症例を受けられる体制
-
-
画像診断管理加算2の悲劇
以前聞いた話ですが、とある都市の公立病院で常勤の放射線科医を1人雇っていました。 病院はこれを
-
-
画像診断管理加算バブルの終焉 テラークへの影響 (2)
* 画像診断管理加算バブル崩壊が起きた今春からだいぶ経ちました。 まだ密かに抜け道を模索して
- PREV
- 胸部X線写真の話
- NEXT
- 日本語の教養100 / 今野真二






