日別アーカイブ: 2013年8月9日

古代史を解く九つの謎 / 黒岩 重吾

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黒岩 重吾

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『謎が謎を呼ぶ古代を解く』(PHP研究所)を改題。

古代史は 井沢元彦さんや関裕二さんの解釈が好きなんですが、黒岩先生の小説やその発想も面白いです。

豊田有恒さんも含めてみんな作家であり、学者ではありませんが、学者の説は説得力がないので、やはり作家的な着想や発見が必要だと思います。

  1. 相次ぐ神殿跡の発見と弥生時代の勢力図
  2. 銅鐸発見が物語る「出雲神話」のルーツとは
  3. 大和王権は、いかに成立したか
  4. 「神武東征神話」の語りかけるもの
  5. 任那日本府は実在したのか
  6. 王朝交替の真実
  7. 英雄ヤマトタケルの本当の姿
  8. 大和王権に挑んだ「筑紫の王者・磐井」
  9. 「大化改新」はなぜ起こったのか

という9つの謎を丁寧に解説。

当時の出雲や浪速が平野はほとんどなく、山を背景にした港くらいしかなかったという記述は目からウロコでした。

ヤマトタケルの父の景行天皇には 80人も子供がいたので、複数の皇子のいろんな物語が一人のヤマトタケルに収斂されているという解釈はあたりでしょうね。

読む前に一番興味があったのは磐井で、なぜ戦いを挑んだのか、筑紫物部との戦いがどうであったかが一番知りたいことでした。ここでも黒岩先生の推理は冴えていますね。

大化の改新の起きた原因として、遣隋使の帰朝、山背大兄皇子の性格、蘇我本家の自滅を挙げておられますが、これはなかなかの着眼点。今まで 中大兄と鎌足の悪どさで 100%説明が可能と思っていましたが、ほかにも重要な要因があったのですね。

読後感はスッキリです。読んでずいぶんトクをした気分。

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明治維新のあと、政治家と結託して利権をむさぼった6人の政商たちを描く評伝。

登場するのは、

  1. 覆面の政商・三野村利左衛門
  2. 薩摩の鉅商・五代友厚
  3. 王国の鍵・岩崎弥太郎
  4. 冒険商人・大倉喜八郎
  5. ちょんまげ政商・古河市兵衛
  6. 走狗の怒り・中野梧一

 

の6人。

明治維新やその後の政争で大物は倒れ、残った二流政治家である明治の元勲たちに群がった当時の財界人の悪どさ、しぶとさを描いています。

三野村利左衛門と岩崎弥太郎は有名ですね。

帝国ホテルで有名な大倉喜八郎のことろで、安田善次郎の名前が出てくるが、安田本人は登場せず、ちょっと残念。

古河市兵衛は足尾鉱毒事件で有名なあのゼニゲバですね。

五代友厚はうちの一族と同郷なので、名前を知っていましたが、今回どういう人か知ることができました。

中野梧一はノーマークでした。今回読んでも今ひとつ心に残りませんでした。政商と呼ぶのはかわいそうな気もします。

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しかし、これくらいエネルギッシュに生きられたってのはすごいことであります。

彼らの100分の1でも情熱的に生きられたら人生楽しいかも。

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