西の関ヶ原 / 滝口 康彦

西の関ヶ原 (人物文庫) 西の関ヶ原 (人物文庫)

滝口 康彦

学陽書房 2012-07-05

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★★★☆☆

滝口さんは佐賀県の歴史小説家。2004年に亡くなっています。

この人の書く話はとても切ない。

この小説は 1984年(私が医師になった年)に「悪名の旗」のタイトルで刊行された作品を文庫化したもの。

悪名を伝えられる田原紹忍(田原親賢)を主人公にしています。

関ヶ原の戦いのときに東西に分かれた大名たちが九州でも争いました。去年NHKの大河ドラマで黒田如水をやりましたが、その最後の戦いのできごとを描いています。

ただし、ここでは黒田如水は田原紹忍(大友宗麟の義兄)の敵役として登場。

前半が如水との戦い、後半が太田飛騨守一吉との戦いが描かれています。

前半では旧主の大友義統を勝利に導けず、後半は新しい主の中川秀成のために戦うも最後は華々しく散っていきます。

主人のことを思ってなしたことがことごとく裏目に出てしまった主人公の悲しい生き様を描いており、万人に人生を考えさせる名著と言えましょう。

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